HANATOUR JAPAN<6561> 訪日外国人向けツアーの地上手配を中心とする旅行事業、貸切バス、免税販売 店、ホテル等施設の運営事業を行う

2018/01/05

訪日外国人向けツアーの地上手配を中心とする旅行事業、貸切バス、免税販売
店、ホテル等施設の運営事業を行う

業種:サービス業
アナリスト:髙木伸行

◆ 韓国旅行客を中心にインバウンド旅行関連事業を展開
・HANATOUR JAPAN(以下、同社)グループは韓国、中国、東南アジアからのインバウンド手配旅行業、バス事業、免税販売店事業、ホテル等施設運営事業を展開している(図表1)。旅行関連事業を行う子会社群に加え、ベトナムにはソフトウエア開発を行う子会社がある。

韓国取引所とロンドン証券取引所に株式を上場している韓国のHANATOUR SERVICE INC.が、同社の議決権の70%を保有しており(上場前時点)、同社はHANATOUR SERVICE INC.の連結子会社となる。同社はHANATOUR SERVICE INC.と業務提携契約を結んでおり、親会社グループに対して旅行商品を販売している。

同社の事業は旅行事業、バス事業、免税販売店事業、ホテル等施設運営事業、そしてその他に分けられる(図表2)。免税販売店事業の売上高の伸びが高く、17/12期第3四半期累計期間の売上構成比は40%を超えてきている。次いで構成比が高いのは旅行事業、バス事業、ホテル等施設運営事業の順である。

旅行事業は同社本体で行っており、韓国、中国、東南アジアからの日本向けインバウンド旅行商品に関する日本国内での各種手配業務、ホテル・旅館などの宿泊のみの商品の販売、日本現地ツアー、オプションツアー、チケット斡旋販売や沖縄でのレンタカー事業が主な内容である。韓国からのインバウンド手配はHANATOUR SERVICE INC.からの送客に対するものである。旅行客の約8割が韓国から、となっている。また、7割が団体ツアー、3割が個人旅行というのが大まかな内訳とのことである。

バス事業は子会社の友愛観光バス、STAR SHOP&LINEが行っている。友愛観光バスは、123台(9月末現在)のバスを保有し、インバウンドを中心とした貸切観光バスや送迎バスの運行をしている。同社によれば、貸切観光バスの稼働率は70%程度と、同社が運営するエリアの業界平均に比べると高い稼働率となっている。STAR SHOP&LINEは九州、関西、北海道で周遊観光バス「くるくるバス」を運営している。17/12期第3四半期累計期間の「くるくるバス」の利用者は約21,700人に達した。

免税販売店事業として、STAR SHOP&LINEが韓国旅行者に好まれる商品をそろえた免税店を札幌、大阪、福岡で運営している。空港と市内を結ぶ動線上にあり、月間来店顧客数が4,000人以上を見込める場所に出店するというのを基本にしている。16/12期の客単価は福岡店が約12,600円、大阪店が約10,200円であった。

ホテル等施設運営事業としては、アレグロクスTMホテルマネジメントが「Tmark Cityホテル札幌」を運営している。同ホテルは15年4月に開業した

が、札幌のすすきの駅から徒歩5 分の位置にあり、部屋数は246 室である。
ホテルについては運営受託という形で、今後の出店に関しては、総数には
一定の枠を設ける意向であるが、年1 カ所のペースで出店してゆきたいとし
ており、18 年7 月には東京の大森海岸に288 室のホテルを開業する予定で
ある。

その他については、ソフトウエア開発やWeb システム開発、運用保守管理
を行うベトナム子会社が分類される。将来的には旅行事業のインフラとして
のオンラインプラットフォームの構築などを視野に入れている。
>>続きはこちら(980KB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

このページのトップへ