ラクス<3923> 18 年 3 月期も売上高、利益とも前期比 20%超の増加を見込む
中小企業の業務効率化のためのクラウドサービスを提供
18 年 3 月期も売上高、利益とも前期比 20%超の増加を見込む
業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・ラクス(以下、同社)は、中小企業向けに、業務効率化に資するクラウドサ ービスを提供している。月額課金型をベースとしたサブスクリプションモ デルにより、ストックビジネスとして展開されている。
・現在の主力サービスは、受信メールを一括管理する「メールディーラー」 と、交通費や経費の精算のための「楽楽精算」である。
◆ 17 年 3 月期決算
・17/3 期決算は、売上高 4,932 百万円(前期比 21.0%増)、営業利益 975 百万円(同 24.3%増)で、期初会社計画に対する達成率は、売上高が 103.1%、営業利益が 120.1%となった。既存のサービスが予想以上に伸 びたこともあり、クラウド事業の増収が、注力する「楽楽精算」の成長のた めの費用増を吸収し、営業利益は会社計画を大きく上回った。
◆ 18 年 3 月期業績予想
・18/3 期業績について、同社は売上高 6,050 百万円(前期比 22.7%増)、 営業利益 1,172 百万円(同 20.2%増)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/3 期の業績予想を、 売上高 6,062 百万円(前回 5,690 百万円)、営業利益 1,215 百万円(同 1,189 百万円)へと修正した。引き続き、積極投資を行っている「楽楽精 算」が増収を牽引し、人件費、本社移転に関する費用、広告宣伝費等の 増加を吸収するものとした。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/3期以降、年20%程度の増収が続き、20/3期に営業 利益率が 23%まで上昇すると予想している。注目点は、積極投資が続く 「楽楽精算」の増収と収益性改善のペースである。
・18/3 期に入り、新サービスのリリースが続いている。短期的な業績への影 響は軽微としているが、これらが同社のサービスポートフォリオにどのよう に影響するか、また、今後これら以外のサービスのリリースがあるかに注 目しておきたい。