ジェイリース<7187> 民法改正を追い風に長期的な成長が見込まれる

2017/07/26

九州から全国への進出を目論む独立系家賃債務保証会社
民法改正を追い風に長期的な成長が見込まれる

業種:その他金融業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・ジェイリース(以下、同社)は、賃貸住宅等における家賃債務保証事業を中心に、不動産賃貸にかかわる各種支援サービスを賃借人、貸主、不動産賃貸仲介会社の間に入って提供する独立系のノンバンクである。
・大分県を発祥の地として九州で地盤を築いてきたが、近年、東日本を中心とした都市圏への進出を強化しており、受取保証料に占める東日本地域の比率は17/3期において46.5%に達している。

2財務面の分析
・12/3期~17/3期の期間では、出店地域の拡大による営業強化などにより、売上高は年平均27.4%、経常利益は同28.7%増加した。
・他社との比較では、成長性の観点で魅力的な水準にある。

3非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、数多くの取引関係者のニーズに柔軟に対応する姿勢にある。

4経営戦略の分析
・同社は、大都市での店舗網の拡充によって市場シェアを拡大し、前期比1,000百万円程度の増収を20/3期に掛けて継続することを成長戦略の骨子としている。

5アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、新規出店効果と既存店舗の収益拡大を見込み、18/3期は会社計画を上回る前期比23.8%増収、24.0%営業増益を予想している。19/3期以降は、家賃債務保証市場の伸びが徐々に高まると想定し、19/3期は前期比22.5%営業増益、20/3期は同26.8%営業増益を見込んでいる。
・当センターは、20年春までに予定される改正民法の施行を前に、19/3期下期あたりから、これまで家賃債務保証会社の利用を避けていた貸主の姿勢が変化し、家賃債務保証市場の拡大が加速すると想定している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。