海帆<3133> 主力の飲食事業では東海地区を中心に居酒屋など多業態を展開

2017/07/11

飲食事業と鮮魚等の卸売事業を手掛ける
主力の飲食事業では東海地区を中心に居酒屋など多業態を展開

業種:小売業
アナリスト:佐々木加奈

1.会社概要
・海帆(かいはん、以下、同社)グループは、同社と連結子会社1社で構成 されており、飲食事業と鮮魚等の卸売事業を手掛けている。主力は飲食 事業である。
・飲食事業では、居酒屋を中心に多業態を展開しており、主力業態は「な つかし処昭和食堂」である。17 年 3 月末の店舗数は、関東地区 1 店舗、 東海地区91店舗、関西地区7店舗、九州地区10店舗の合計109店舗 で、地盤である愛知県内の店舗が 59 店舗と過半数を占めている。

2.財務面の分析
・店舗数の拡大に伴い売上高は増加基調が続いている。17/3期の売上高 は前期比 7.1%増の 6,340 百万円であった。一方で、既存店売上高の低 迷と食材費の上昇による原価率の悪化が響き、営業利益は同 78.3%減 の 30 百万円となった。
・18/3 期の会社計画は売上高が前期比 3.1%増の 6,536 百万円、営業利 益が同 172.1%増の 82 百万円である。今期は 10 店の新規出店を計画し ており、6 月末までに 3 店を出店しており、契約も順調に進んでいる。

3.非財務面の分析
・03 年の 1 号店出店以来蓄積している、立地や顧客特性に合わせた業 態の開発・運営ノウハウや、居抜き店舗を早期に収益化するノウハ ウが同社の知的資本となっている。結果として顧客から支持を得て、 事業規模を拡大している。

4.経営戦略の分析
・事業戦略として、主力業態のブラッシュアップを図ると同時に、着実な新 規出店を進めることを挙げている。当面は東海地区や関西地区を中心に 年 10~20 店程度の新規出店を行い、事業規模を拡大していく考えであ る。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、同社の店舗分布を考慮すれば出店余地は 残されていると見ている。当面の課題は既存店売上高を回復させ、低水 準にある収益力の回復を図ることであると考えている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。