フィックスターズ<3687> SSD は16 年9 月期下期に収益性が改善する見通し

2015/12/16

マルチコアプロセッサ対応ソフトウェア開発が主力事業の技術志向型ベンチャー企業
SSD は16 年9 月期下期に収益性が改善する見通し

業種:情報・通信業
アナリスト:大竹 喜英

◆「Speed up your Business」を標榜するベンチャー企業
・フィックスターズ(以下、同社)は02年8月創業の技術志向の強いベンチャー企業である。
・マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化及び最適化と、省電力かつ高速I/Oを実現する新メモリ技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、トータルソリューションを提供している。

◆15年9月期は過去最高の売上高と利益を達成
・15/9期連結業績は、売上高3,582百万円(前期比21.9%増)、経常利益625百万円(同42.9%増)、当期純利益447百万円(同63.4%増)であった。9月17日発表の業績予想修正値に対して売上高は22百万円、経常利益15百万円、当期純利益51百万円それぞれ上回り、過去最高の売上高と利益を達成した。

◆フィックスターズの業績予想は慎重
・同社は16/9期連結業績を、売上高4,031百万円(前期比12.5%増)、経常利益625百万円(同横ばい)、当期純利益447百万円(同0.1%増)と予想している。15/9期同様に、特に利益面で慎重な予想となっている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、ソフトウェア・サービス事業の豊富な顧客ニーズと、SSDの本格出荷及び下期からの収益性改善を見込み、16/9期については同社予想を上回る増収増益率を予想した。

◆投資に際しての留意点
・同社は将来に向けての内部留保を確保しつつ、配当性向を勘案し15/9期は20円の配当を実施した。配当性向は29.6%で、16/9期以降も当期純利益の増加に伴って配当金を増額してくると予想される。
・同社の15/9期売上高に占める東芝向けの比率は56.1%に達し、同社の優位性を多くの企業や業界へいまだに展開できていないと考えられる。
・一般的なバリュエーション指標は市場平均を上回る水準であり、株価に対する判断は難しい。しかし、同社の高収益性や高成長力が認知され、同社株の評価が見直される局面が来ると当センターでは考えている。

  >>続きはこちら(1.12MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。