理研ビタミン<4526 > 利益を稼ぎ出す業務用食品と加工食品用原料等が順調に拡大

2015/12/07

家庭用食品から化成品改良剤まで幅広い領域をカバーする食品メーカー
利益を稼ぎ出す業務用食品と加工食品用原料等が順調に拡大

業種:食料品
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ 国内食品事業を収益基盤に海外事業で売上成長を目指す
・理研ビタミン(以下、同社)は、天然素材の抽出技術をベースに、家庭用食品から化成品改良剤まで幅広い領域をカバーする食品メーカーである。
・16/3 期~18/3 期中期経営計画では、業務用及び家庭用の海藻製品のシェア回復で利益成長を目論み、増産体制が整った改良剤のアジア展開で売上成長を牽引する計画である。

◆ 16 年 3 月期第 2 四半期決算は 45.6%営業増益
・16/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高が前年同期比4.8%増の 430.7 億円、営業利益は同 45.6%増の 29.2 億円であった。売上面では業務用食品と加工食品用原料等に加え海外販売子会社が牽引し、利益面では利益率の高い加工食品用原料等の増収効果や海外販売子会社の販売数量増が寄与した。

◆ 16 年 3 月期は期初計画の 18.2%営業増益を据え置き
・上期は計画を上回ったものの、同社は保守的に期初計画を据え置き、16/3 期は売上高が前期比 2.2%増の 875.0 億円、営業利益は同 18.2%増の 55.0 億円の見通しである。

◆ 証券リサーチセンターは 16 年 3 月期予想を増額修正
・証券リサーチセンターは業績予想を見直し、16/3 期は売上高が前期比867.0 億円→870.0 億円(前期比 1.6%増)、営業利益 54.0 億円→57.0 億円(同 22.6%増)に増額する。下期は家庭用食品のマーケティングコストの増加が予想されるものの、利益率の高い業務用食品と加工食品用原料等の増収効果で吸収可能と予想した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。