MRT<6034> 16 年 3 月期上期は主力サービスの非常勤医師紹介が堅調に推移

2015/12/04

非常勤医師紹介に強みを持つ医師・医療機関向けのウェブサービスを展開
16 年 3 月期上期は主力サービスの非常勤医師紹介が堅調に推移

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 医師視点での医局業務への知見が背景のウェブサービスを展開
・MRT(以下、同社)は、非常勤医師紹介を中心とした医師紹介のウェブサービスを展開している。大学病院の医局の医師派遣機能の低下が指摘される中で、医局の機能を補完する役割を担う格好で成長してきた。

◆ 16 年 3 月期上期決算の概要
・16/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高が 520 百万円(前年同期比 15.0%増)、営業利益が 150 百万円(同 3.2%)と増収及び営業増益となった。もともと上期偏重の業績の出方をする傾向にあるのと、下期の費用増が期初より想定されていることもあり、通期の計画に対する営業利益の進捗率は 83.3%と高く見える。
・業績を牽引したのは主力の非常勤医師紹介であり、一部案件での手数料率引き上げが貢献した。一方、常勤医師紹介は紹介した人材の短期間での退職に伴う手数料返還もあって、やや苦戦した。期初の上期計画の開示はないが、会社の想定水準での進捗だったものと推察される。

◆ 16 年 3 月期業績予想
・16/3 期業績について同社は、売上高 1,000 百万円(前期比 20.3%増)、営業利益 180 百万円(同 3.7%増)を見込む。通期の計画に対する上期の営業利益の進捗は高く見えるが、期初から想定されていたオフィス移転や、16 年 1 月開始予定の遠隔医療健康相談サービス「ポケットドクター」等の新規事業への投資を考慮して、期初予想は据え置かれた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、上期実績や、期初から予定されていた下期の費用増などの要因を考慮して前回予想を据え置き、売上高 990 百万円(前期比 19.1%増)、営業利益 179 百万円(同3.5%増)と、ほぼ会社計画の水準での着地を見込む。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、中期業績予想についても前回予想を据え置く。
・17/3 期以降も、非常勤医師紹介が成長を牽引する構図が続こう。売上高は 13%台の成長が続く一方、営業利益率は 20%を超えてくるものと予想する。ただし、「ポケットドクター」の売上・利益貢献は、17/3 期以降の今回の業績予想には織り込んでいない。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。