ブイキューブ<3681> 新サービス開発や営業活動に積極投資、16 年 12 月期は収穫期を迎えよう

2015/08/31

Web 会議などビジュアルコミュニケーションサービスのトップベンダー
新サービス開発や営業活動に積極投資、16 年 12 月期は収穫期を迎えよう

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂  茂樹

◆ 事業内容
・ブイキューブ(以下、同社)は、Web ブラウザを利用したオンライン会議等を実現するソフトウェアを開発し、主にクラウド型サービスとして提供している。パイオニアからの事業買収で文教分野(電子黒板等)を増強した。
・国内 Web 会議市場は推定約 113 億円で、同社はトップシェアを有する。M&A 等で国内での地位強化を図ると共に、アジア随一のベンダーを目指している。なお、15 年 7 月に東証一部へ市場変更となった。

◆ 15 年 12 月期第 2 四半期決算
・15/12 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、国内クラウド型サービスの伸長、買収したパイオニア VC の貢献、中国子会社の急成長等から前年同期比 55.8%増収となった。
・事業構成変化で原価率が前年同期比 2.3%ポイント上昇、販管費も大幅に増加したが増収効果で吸収、営業利益率は同 1.0%ポイント改善した。

◆ 15 年 12 月期業績予想
・同社は 15/12 期業績を前期比 41.0%増収、24.5%営業増益を予想している。売上規模拡大を第一義に先行投資を進めており、売上高は期初計画比 2 億円増額したが、営業利益、当期純利益は据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、クラウドやアプライアンス、その他の上期実績を踏まえ、売上高を前回予想(15年4月)から5億円、営業利益を 50 百万円増額、前期比 43.1%増収、48.9%営業増益とした。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は中期成長のため、現在は短期的な利益成長を犠牲にしても先行投資を進め、クラウド型サービスのストック基盤拡充を図っている。収穫期入りする 16/12 期に営業利益は倍増すると当センターは予想する。
・当センターの利益予想は、14 年 10 月に同社グループ社員に付与された新株予約権の 50%が行使可能となる水準である。100%権利行使を視野に入れた M&A の可能性にも留意しておきたい。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。