キタムラ<2719> 好調に推移する「ハード部門」と「サービス部門」が同社の業績を下支えする見通し

2015/07/21

写真専門店「カメラのキタムラ」を軸として全国にチェーン展開する業界最大手
好調に推移する「ハード部門」と「サービス部門」が同社の業績を下支えする見通し

業種:小売業
アナリスト:柴田 郁夫

◆ 写真専門店「カメラのキタムラ」等をチェーン展開
・キタムラ(以下、同社)は、写真専門店「カメラのキタムラ」を軸に全国に1,305 店をチェーン展開する業界最大手である(15/3 期末)。

◆ 15 年 3 月期決算は増収ながら減益
・15/3 期決算は、売上高 153,174 百万円(前期比 0.7%増)、営業利益1,620 百万円(同 36.1%減)と増収ながら減益となった。
・スマートフォン販売が好調であったハード部門や Apple 製品修理サービスが伸長したサービス部門が増収に寄与した。一方、イメージング部門はプリント需要の低迷により厳しい状況が続いている。
・利益面でも、利益率の高いイメージング部門の縮小に加えて、店舗外観のリニューアル等によるコスト増が営業減益を招いた。

◆ 16 年 3 月期は増収増益を見込む
・16/3 期業績について同社は前期比 12.4%増収、9.8%営業増益を見込んでいる。増収率より増益率が見劣りするのは、代理店販売比率の上昇による売上総利益率の低下、及び人員増等固定費負担が増すことを想定しているためと推察される。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、15/3 期実績等を踏まえ、前回予想を修正した。ハード部門とサービス部門が想定以上に好調であることから売上高を増額修正する一方、政策的な先行費用から利益予想を減額修正した。売上高 157,000 百万円 (前期比 2.5%増)、営業利益 1,800 百万円(同 11.1%増)と増収増益ながら、同社予想を下回る水準を見込んでいる。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、15/3 期実績や 16/3 期業績予想を踏まえ、中期業績予想を修正するとともに、新たに 183/期業績予想を策定した。18/3 期までの成長率は、売上高で年率 2.1%、営業利益で同 14.0%を見込んでいる。
・今後も好調推移が予想されるハード部門とサービス部門が、プリント需要の低迷をカバーする形で同社の業績を下支えするものとみている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。