EMシステムズ<4820> アライアンスと M&A でシェアアップとサービスラインナップの拡充を進める
調剤薬局向けシステムで業界トップクラス
アライアンスと M&A でシェアアップとサービスラインナップの拡充を進める
業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎
◆ ニッチ市場におけるトップ企業
・イーエムシステムズ(以下、同社)は、調剤システムの開発及び販売を主力に、医科システムの販売や本社ビルで不動産賃貸事業などを展開している。コア事業の調剤システムは業界トップで、ニッチ市場の中で高いプレゼンスを誇っている。
・同社は 14/3 期以降、アライアンスと M&A でシェアアップとサービスラインナップの拡充を図り、将来の医療情報連携に向けた準備を怠りなく進めている。
◆ 15 年 3 月期は買収した 2 社のコスト負担増で 26.3%営業減益
・15/3 期決算は売上高が前期比 1.0%減の 11,257 百万円、営業利益は同26.3%減の 1,232 百万円であった。売上面では自社リプレースが一巡した調剤システムが減収要因となり、利益面では 13 年 9 月に買収したユニコン社と 14 年 10 月に買収したコスモシステムズ社に係わる一般管理費の増加やのれん償却費が利益を圧迫した。
◆ 16 年 3 月期の会社計画は 41.2%営業増益の見通し
・16/3 期の会社計画は売上高が前期比 13.1%増の 12,732 百万円、営業利益は同 41.2%増の 1,740 百万円を見込んでいる。部門別の売上高では、調剤システムが前期比 5.7%増の 7,724 百万円、医科システムは同78.4%増の 2,084 百万円などを計画している。
◆ 証券リサーチセンターは利益予想を減額修正
・証券リサーチセンターは、買収したコスモシステムズ社ユーザーの自社システムへのリプレースが想定を下回っていることから従来予想を見直し、16/3 期予想は売上高を 11,920 百万円→12,280 百万円(前期比 9.1%増)に増額する一方、営業利益は1,940 百万円→1,600 百万円(同29.9%増)に減額する。