シマダヤ(250A)西日本での販売シェア拡大、需要増加が続く冷凍麺の生産力拡大で成長を目指す

2024/10/09

家庭用及び業務用のうどん、そば、中華麺等の麺類を製造・販売
西日本での販売シェア拡大、需要増加が続く冷凍麺の生産力拡大で成長を目指す

業種:食料品
アナリスト:鎌田良彦

◆ 家庭用及び業務用のうどん、そば、中華麺等の麺類を製造・販売
シマダヤ(以下、同社)グループは、同社と子会社4社からなり、家庭用及び業務用のうどん、そば、中華麺等の麺類の製造と販売を行っている。

同社が販売を行い、子会社のシマダヤ関東、シマダヤ東北、シマダヤ西日本が製造を担当している。かた焼きそばや皿うどん等の一部の麺や、つゆ・具材(あげ玉、メンマ等)はOEM委託先から仕入れている。もうひとつの子会社のシマダヤ商事はグループ企業向けのリース、物販、損害保険等を扱っている。

家庭用事業部門では冷蔵保存が必要なチルド麺と、冷凍保存が必要な冷凍麺の製造・販売を行っており、業務用事業部門では冷凍麺の製造・販売を行っている。24/3期の売上構成比は、家庭用事業部門が62.2%、業務用事業部門が37.8%であった(図表1)。

工場は全国に11工場あり、8工場でチルド麺を、4工場で冷凍麺の製造を行っている(図表2)。地域的には関東地方に工場が多い。

◆ 家庭用事業部門
家庭用事業部門では、一般家庭向けに、チルド麺と冷凍麺の製造・販売を行っているが、チルド麺が売上高の太宗を占める。主要販売先は、食品スーパー等の量販店である。

チルド麺と冷凍麺は、麺を製造して茹でる工程までは同じで、茹でた後に加熱・殺菌等を行い冷蔵保存するのがチルド麺、茹でた麺を急速冷凍したものが冷凍麺である。

チルド麺では、うどん、そばの比率が高い。ブランド別には、茹でずに水でほぐすだけで食べられる、うどん、そうめん、そばの「流水麺(りゅうすいめん)」シリーズ、低価格帯のうどん、そば、中華麺である「太鼓判(たいこばん)」シリーズ、原料・製法・食感に拘ったうどん、そば、中華麺の「真打(しんうち)」シリーズ等の売上高が大きい。この他、糖質カットや食塩ゼロ等の健康に配慮した「健美麺(けんびめん)」シリーズ等がある。

チルド麺は、「流水麺」で消費期限が6~7日、その他のシリーズの賞味期限は15~21日となっているため、輸送に時間のかかることから販売地域は北海道と九州を除く、本州、四国となっている。

◆ 業務用事業部門
業務用事業部門では、業務用の冷凍麺の製造・販売を行っている。業務用冷凍麺は、「健美麺」や、解凍後、時間が経過してもおいしさが保たれる「α麺(アルファめん)」、1 食が簡単に割れることで大盛・小盛に対応できる「ミニダブル」等、多様な製品を取り扱っている。麺の種類では、うどん、そば、中華麺がほぼ同程度の比率になっている。

日本全国に向けて販売しており、海外にも商社を通じ、日本食レストラン向け等に販売している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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