STIフードホールディングス(2932)関西での製造拠点確保によりデイリー商品の需要増への対応に明るい見通し

2024/04/18

セブン‐イレブン向けが中心の研究開発型の水産食品メーカー
関西での製造拠点確保によりデイリー商品の需要増への対応に明るい見通し

業種:食料品
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・STIフードホールディングス(以下、同社)は、水産原料素材の調達から製造・販売までを自社で一貫して行う水産食品メーカーである。セブン‐イレブン向けの食品または食材を多く扱っている。

◆ 23年12月期決算
・23/12期決算は、売上高31,784百万円(前期比15.3%増)、営業利益2,306百万円(同54.9%増)となった。デイリー商品の販売数量が伸びたことで、期初計画並びに昨年11月に大幅上方修正された計画を上回った。

◆ 24年12月期業績予想
・24/12期業績について、同社は、売上高34,000百万円(前期比7.0%増)、営業利益2,400百万円(同4.1%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/12期の業績を、売上高34,304百万円(前期比7.9%増)、営業利益2,468百万円(同7.1%増)と、会社計画を若干上回る水準を予想した。前期に引き続き、デイリー商品の販売数量の増加が増収を牽引する展開を予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/12期第4四半期に関西工場が稼働を開始することを織り込み、売上高は25/12期は前期比14.2%増、26/12期は同11.1%増、売上高営業利益率は25/12期、26/12期とも7.5%と予想した。
・同社は生産能力の拡大を成長戦略の根幹に置いている。課題であった関西での生産拠点の確保に目処がついたことで、今後は関西工場が計画通りに稼働を開始できるかどうか、並びに関西工場の稼働率の上昇に伴ってデイリー商品の販売がどのように増加するかが焦点となろう。中長期的には関西工場の本格稼働後に想定している米国への展開の動向にも注意を払っておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。