アイキューブドシステムズ(4495)前期の減益決算から転じて24年6月期は増益の会社計画

2023/12/11

法人向けにモバイル端末等を一元管理する「CLOMO MDM」サービスを提供
前期の減益決算から転じて24年6月期は増益の会社計画

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・アイキューブドシステムズ(以下、同社)は、ビジネス用途で様々なモバイル端末を導入している法人に対し、それらの端末等を一元管理するMDMサービス及びEMMサービスを提供している。

◆ 23年6月期決算
・23/6期決算は、売上高2,665百万円(前期比8.6%増)、営業利益618百万円(同25.2%減)となった。製品開発が進んだことによる開発費用の増加及び製品リリースの増加による減価償却費の増加で売上総利益率が低下したことに加え、将来投資のための販売費及び一般管理費(以下、販管費)の増加が減益の主な要因である。

◆ 24年6月期業績予想
・24/6期業績について、同社は、売上高3,002百万円(前期比12.7%増)、営業利益649百万円(同5.0%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/6期について売上高3,001百万円(前期比12.6%増)、営業利益648百万円(同4.8%増)と会社計画と同水準を予想した。NTTドコモへのOEM提供を中心とした新規顧客の増加により増収率は前期より高くなるものとした。一方、開発費用や製品リリースに伴う減価償却費等の増加による売上総利益率の低下の影響が増収に伴う売上高販管費率の低下の効果を上回ることから、増益となるものの、売上高営業利益率は前期より低下すると想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、25/6期は前期比23.4%増収、26/6期は同20.9%増収となり、売上高営業利益率は26/6期には30.5%まで上昇すると予想した。
・ NTTドコモへのOEM提供が本格化してきていることから、導入法人数の増加が26/6期にかけての増収の大きな牽引役となろう。一方、製品開発が進むことによって低下が続いている売上総利益率の動向が、今後の利益水準を左右すると考えられる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。