イボキン(5699) 23年12月期は資源価格の急激な変動がないという前提での減収増益計画
解体工事、廃棄物処理、金属加工までワンストップで提供する総合リサイクル企業
23年12月期は資源価格の急激な変動がないという前提での減収増益計画
業種:鉄鋼
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・イボキン(以下、同社)は、兵庫県を地盤とした総合リサイクル企業である。解体工事、リサイクル処理、金属加工までをワンストップで提供する体制を構築しているが、解体事業を成長の柱と位置づけている。
◆ 22年12月期決算
・22/12期決算は、売上高7,961百万円(前期比5.6%減)、営業利益486百万円(同38.2%減)となった。資源相場の上昇とその後の急落、解体事業での大型解体工事の件数減少、22/12期からの「収益認識に関する会計基準」適用による影響により、減収減益となった。
◆ 23年12月期業績予想
・23/12期業績について、同社は、売上高7,664百万円(前期比3.7%減)、営業利益529百万円(同8.9%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/12期業績を、売上高7,674百万円(前期比3.6%減)、営業利益540百万円(同11.2%増)と会社計画とほぼ水準を予想した。市況が大きく変動しないという前提のもと、解体事業における大型解体工事案件の急増を想定せずに予想した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/12期は前期比16.8%増収、25/12期は同10.6%増収となり、売上高営業利益率は25/12期には9.1%まで上昇すると予想した。
・同社ではコントロールできない資源価格の変動による影響で23/12期業績も見通しにくくなっているが、中期的には、成長事業と位置づけている解体事業を全体の成長の牽引役としていく戦略は変わらず、施工や営業の体制強化等の施策に注目していきたい。