ドラフト(5070) 23年12月期は前期の大幅減益からの利益回復が試される

2023/04/25

オフィスや店舗の設計、商業施設やビルの環境設計等を手掛けるデザイン会社
23年12月期は前期の大幅減益からの利益回復が試される

業種: 建設業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ドラフト(以下、同社)は、オフィスや店舗の設計、ビルの環境設計等を手掛けるデザイン会社である。特にオフィスデザインは同社が開拓してきた領域であり、業界内では当該領域での先駆者と評価されている。

◆ 22年12月期決算
・22/12期は、売上高8,287百万円(前期比3.2%増)、営業利益108百万円(同88.7%減)となった。引き渡しが遅れた案件が発生して主力のオフィス領域が前期比15.1%減収となったことと、オフィス移転も含めて積極的に費用を使ったことにより、大幅減益となった。

◆ 23年12月期業績予想
・23/12期業績について、同社は、売上高10,000百万円(前期比20.7%増)、営業利益480百万円(同4.4倍)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/12期について、会社計画とほぼ同水準の売上高10,008百万円(前期比20.8%増)、営業利益473百万円(同4.4倍)と予想した。オフィス領域でプロジェクト管理の精度が上がることによる増収ペースの回復と、注力しているオフィス以外の領域での拡大の継続を想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/12期は前期比14.8%増収、25/12期は同11.9%増収となり、売上高営業利益率は24/12期5.1%、25/12期5.6%と予想した。
・同社は年10~20%の売上成長を続け、30/12期を目途に売上高300億円を目指すとしている。従来からの受注型プロジェクトで収益を確保し、先鋭的なプロジェクトを手掛けることで業界を牽引していく方針は変わらない。需要は引き続き堅調と考えられるため、プロジェクト管理の精度向上と、オフィス以外の領域でのプロジェクトの受注動向に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。