まぐまぐ(4059) 23年9月期は増収に転じる一方、労務費や外注費の増加による営業損失を見込む
メルマガを中心としたコンテンツ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」を運営
23年9月期は増収に転じる一方、労務費や外注費の増加による営業損失を見込む
業種: 情報・通信業
アナリスト: 佐々木 加奈
◆ 事業内容
・まぐまぐ(以下、同社)は、メールマガジン配信プラットフォームを運営するプラットフォーム事業及びWebメディアを運営するメディア広告事業、イベントの企画などを行うその他事業を行っている。22/9期の売上構成比は、プラットフォーム事業57.5%、メディア広告事業42.4%、その他事業0.1%である。
◆ 22年9月期決算の概要
・22/9期の売上高は前期比14.0%減の572百万円、営業利益は同92.8%減の9百万円であった。プラットフォーム事業は購読者の利便性向上のための機能強化を進めたものの大きな成果を得られず7.4%減収、メディア広告事業は広告単価の低下傾向が続き20.8%減収となり、固定費負担が増して大幅な営業減益となった。
◆23年9月期は営業損失となる会社計画
・23/9期の会社計画は、売上高が前期比4.8%増の600百万円、75百万円の営業損失である。有料会員数の増加、企業の広告出稿の回復により増収に転じると見込む一方、システム開発、サービス拡大に係る費用の増加による営業損失を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/9期実績及び同社の取り組みを踏まえて23/9期業績予想を前回の売上高723百万円、営業利益90百万円から会社計画並みの水準に下方修正した。
◆ 上場維持基準を満たしていないことについて
・22年9月末時点で流通株式比率、流通株式時価総額ともにスタンダード市場の上場維持基準を下回っている。同社は「上場維持基準の適合に向けた計画」を開示し、固定株主の保有比率引き下げを働きかけること、投資を積極化して業績と企業価値の向上を図ることなどにより25/9期までに基準への適合を目指すとしている。
・当センターは24/9期以降の業績回復を予想するものの、同社の計画の進捗状況には留意が必要と考えている。