極東産機(6233) 今後明らかになる28年9月期に向けた中期ビジョンの詳細に注目
職人の技術の自動化・省力化のノウハウを競争力の源泉とするFA機器メーカー
今後明らかになる28年9月期に向けた中期ビジョンの詳細に注目
業種: 機械
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・極東産機(以下、同社)は、機械化が困難とされる職人技術の自動化・省力化を実現するFA機器を製造するメーカーである。畳製造装置や自動壁紙糊付機が主力製品だが、これらの開発で培われたコア技術を活かし、二次電池製造装置等のハイテク機器や食品機器も展開している。
◆ 22年9月期決算
・22/9期決算は、売上高9,681百万円(前期比5.6%増)、営業利益228百万円(同18.5%減)となった。売上高はプロフェッショナル、インダストリーの両セグメントの増収が牽引して25年ぶりに過去最高を更新したが、22年4月完成の新工場棟の減価償却費等の費用増で減益となった。
◆ 23年9月期業績予想
・23/9期業績について、同社は、売上高10,300百万円(前期比6.4%増)、営業利益350百万円(同53.2%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/9期について、売上高10,148百万円(前期比4.8%増)、営業利益336百万円(同47.4%増)という会社計画を若干下回る水準を予想した。前期に竣工した新工場棟の本格稼働により、二次電池製造装置を中心とするインダストリーセグメントの増収が牽引するものと想定した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/9期は前期比5.8%増収、25/9期は同5.1%増収となり、売上高営業利益率は25/9期には4.6%まで上昇すると予想した。
・23/9期に売上高が100億円を上回る見込みであることを受け、同社は、創業80周年にあたる28/9期に向けた中期ビジョン策定に着手した。事業再定義、CI再構築を含むリブランディング、事業を通じたSDGsへの貢献がテーマとなり、リブランディングの一環として、23年10月より商号をKLASS(クラス)に変更する予定である。今後明らかになる中期ビジョンの詳細の内容に注目していきたい。