ALiNKインターネット<7077> 23年2月期上期は増収増益を確保したが、減益を見込む通期会社計画は据え置き

2022/11/04

天気予報専門の大手メディア「tenki.jp」を運営
23年2月期上期は増収増益を確保したが、減益を見込む通期会社計画は据え置き

業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ALiNKインターネット(以下、同社)は、「気象情報×インターネット」を事業領域とする企業で、天気予報専門メディアである「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」を運営している。インターネットで情報を提供する天気予報専門メディア大手は3サービスあるが、「tenki.jp」はそのひとつである。

◆ 23年2月期第2四半期累計期間決算
・23/2期第2四半期累計期間の売上高は366百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は127百万円(同0.6%増)となった。「tenki.jp」のPV数は検索流入が伸びずに微増、業界全体で下落が続く広告単価は各種施策や広告業者との業務提携強化により上昇につなげた。一方、開発のための人件費や外注費の増加により、営業利益は微増に留まった。

◆ 23年2月期業績予想
・23/2期業績予想について、同社は、売上高740百万円(前期比13.9%増)、営業利益190百万円(同13.8%減)の期初計画を据え置いている。新型コロナウイルス禍の影響、広告の規制強化等を各種施策で対応して増収とする一方、新規事業への人的投資やオフィス移転費用等により、営業減益を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/2期の売上高を741百万円(前期比14.1%増)、営業利益を195百万円(同11.5%減)と予想した。「tenki.jp」のPV数増加と広告単価の若干の上昇を想定した。一方、新規事業開発のための人件費の増加が続くことから、減益予想とした。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/2期は前期比10.9%増収、25/2期は同10.8%増収となり、売上高営業利益率は25/2期に29.3%まで上昇すると予想した。
・「tenki.jp」は、PV数の取得方法変更の影響と、広告単価を下支える各種施策の効果の持続性を確認する局面が続くと考えられる。一方、新規事業の開発を積極的に進めていることから、今後の費用のかけ方と新規事業開発の進捗に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。