イボキン<5699> 22年12月期は新収益認識基準適用と大型解体工事の貢献低下で減収減益計画

2022/05/20

解体工事、廃棄物処理、金属加工までワンストップで提供する総合リサイクル企業
22年12月期は新収益認識基準適用と大型解体工事の貢献低下で減収減益計画

業種: 鉄鋼
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・イボキン(以下、同社)は、兵庫県を地盤とした総合リサイクル企業である。解体工事、リサイクル処理、金属加工までをワンストップで提供する体制を構築しているが、解体事業を成長の柱と位置づけている。

◆ 21年12月期決算
・21/12期決算は、売上高8,433百万円(前期比54.7%増)、営業利益786百万円(同140.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益509百万円(同77.9%増)となった。資源相場の上昇や解体事業での大型解体工事が増収を牽引したことに加え、費用圧縮が奏功して大幅増益となった。

◆ 22年12月期業績予想
・22/12期業績について、同社は、売上高7,135百万円(前期比15.4%減)、営業利益533百万円(同32.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益351百万円(同30.9%減)を計画している。22/12期より新収益認識基準を適用している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/12期業績を、売上高7,341百万円(前期比13.0%減)、営業利益527百万円(同32.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益354百万円(同30.4%減)と予想した。新収益認識基準適用による減収と、前期のような大型解体工事案件の貢献が見込まれないことを織り込んでいる。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、23/12期は前期比15.1%増収、24/12期は同11.3%増収となり、売上高営業利益率は24/12期に8.7%まで上昇すると予想した。
・新収益認識基準適用や同社ではコントロールできない資源価格の変動による影響で22/12期業績は見通しにくくなっているが、中期的には、成長事業と位置づけている解体事業を全体の成長の牽引役としていく戦略は変わらず、施工や営業の体制強化等の施策に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。