ALiNKインターネット<7077> 新型コロナウイルス禍の影響の見通しが立ちにくく22年2月期会社計画は「未定」

2021/08/24

天気予報専門の大手メディア「tenki.jp」を運営
新型コロナウイルス禍の影響の見通しが立ちにくく22年2月期会社計画は「未定」

業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ALiNKインターネット(以下、同社)は、「気象情報×インターネット」を事業領域とする企業で、天気予報専門メディアである「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」を運営している。インターネットで情報を提供する天気予報専門メディア大手は3サービスあるが、「tenki.jp」はそのひとつである。

◆ 21年2月期決算
・21/2期決算は、売上高610百万円(前期比17.9%減)、営業利益223百万円(同36.3%減)となった。新型コロナウイルス禍による外出やレジャーの自粛を受け、世の中全体として広告出稿が減少したため、「tenki.jp」の広告単価が大幅下落となったことが特に影響した。さらに開発のための人件費や外注費も増加し、利益を圧迫した。

◆ 22年2月期業績予想
・22/2期業績予想について、同社は、新型コロナウイルス禍の影響、Appleの施策による広告単価への影響、東京五輪による需要動向が合理的に見積もれないとして、「未定」としている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/2期の業績予想を、売上高625百万円(前期比2.4%増)、営業利益217百万円(同2.8%減)とした。「tenki.jp」のPV数は増加するものの、広告単価の下落が続くものとして、小幅増収を予想する。一方、新規事業開発のための人件費や外注費の増加も続くことで、若干の減益と予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、23/2期は前期比13.5%増収、24/2期は同13.2%増収となり、売上高営業利益率は24/2期に36.7%まで上昇すると予想した。
・会社計画が「未定」となっている最大の要因は新型コロナウイルス禍に伴う広告需要の動向が不透明なことであり、短期業績にどこまで影響を及ぼすかを見極める展開が続くことになろう。一方、新規事業の開発を積極的に進めていることから、今後の新規サービスの開発の進捗に注目していきたい。

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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