コラントッテ<7792> EC 売上拡大と女性向け市場の開拓で成長を目指す

2021/07/28

肩こり等に効果・効能がある家庭用磁気治療器のColantotte 製品が主力
EC 売上拡大と女性向け市場の開拓で成長を目指す

業種: その他製品
アナリスト: 鎌田 良彦

◆ 家庭用磁気治療器を中心にQOL 向上に資する製品・サービスを提供
コラントッテ(以下、同社)は、生活者のQOL(Quality Of Life、生活の質)向上を目指し、家庭用永久磁石磁気治療器(以下、家庭用磁気治療器)の製品開発・販売を中心とするコラントッテ事業と緊急時連絡サービスであるCSS(コラントッテ・セーフティ・システム)の2 つの事業を行っている。

現状ではCSS 事業の売上高規模が小さいため、事業セグメントはコラントッテ事業の単一セグメントであるが、製品群別売上高、販売チャネル別売上高を開示している(図表1、図表2)。

◆ コラントッテ事業
Colantotteは同社の家庭用磁気治療器のブランドで、肩や腰等、同製品の装着部位の血行を改善し、こりを緩和する効能・効果がある。家庭用磁気治療器は、厚生労働省の指定認証機関から認定を受けた薬機法に基づく管理医療機器である。同社は製品開発・販売を行い、生産は外部に委託している。

製品群別にみると、首・肩用のネックレス類、腕用のループ類、腰・背中・膝・肘用にウェア類やサポーター類があるが、ネックレス類の売上高構成比が20/9期で84.0%、21/9期第2四半期累計期間(以下、上期)で85.1%と高い。中でも磁石の配置密度が高い高価格帯のコラントッテTAOネックレスシリーズの売上高構成比が20/9期で52.6%、21/9期上期で48.0%と主力製品になっている。

Colantotteブランドの新しい製品ラインとして19年4月からColantotte RESNO(コラントッテ レスノ)の販売を開始した。これは、家庭用磁気治療器にこだわることなく、健康の3大要素である「運動」「休養」「栄養」の側面からヘルスケアをサポートする製品で、リラクシングウェア、リラクシングクリーム、サプリメント、ソックス等がある。売上高構成比は足元で4%程度となっている。

販売チャネル別に見ると、ホールセール部門の国内卸販売の売上高構成比が80%弱と高い。国内卸売販売では、メガスポーツ(東京都中央区)、ゼビオ(福島県郡山市)、ムラサキスポーツ(東京都台東区)、アルペン(3028東証一部)、ヒマラヤ(7514東証一部)等のスポーツ量販店に加え、家電量販店、インターネット・テレビ通販会社等への販売を行っている。海外卸販売は海外販売代理店向けの販売であるが、足元では21年1月に開始したアリババグループが運営する中国のTmallへの出店による越境ECの売上高が伸びている。

リテール部門は直営店による販売で、21 年4 月時点の直営店は18 店舗となっている。イーコマース(EC)部門は、同社EC と20 年11 月に開始したYahoo!ショッピングへの出店による売上高である。

◆ CSS 事業
CSS 事業は、緊急医療行為で家族の承認が必要な場合や、認知症患者や独居高齢者の身元確認が必要な場合等の緊急連絡サービスである。会員顧客は会員ID 番号とCSS 管理センターのフリーダイヤルが記された緊急時連絡カード、ペンダント、キーホルダーのいずれかを携帯することで、外出先での意識不明等により家族等に連絡できない状況になった場合に、救急・警察からの連絡を受けたCSS 管理センターが、24 時間365 日あらかじめ登録された緊急連絡先に連絡を取るサービスである。17 年1 月より月額定額制で事業を開始したが、20/9 期の売上高は2 百万円に留まっている。

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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