サイバーセキュリティクラウド<4493> ユーザー数の拡大持続等を想定し、21年12月期以降も高成長を予想

2021/06/18

Webアプリケーション層への攻撃から外部公開サーバを守るWebセキュリティ会社
ユーザー数の拡大持続等を想定し、21年12月期以降も高成長を予想

業種:情報・通信業
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・サイバーセキュリティクラウド(以下、同社)は、Webアプリケーション層へのサイバー攻撃から外部公開サーバを守るクラウド型WAF(Web Application Firewall)「攻撃遮断くん」を中心にサービスを提供する独立系Webセキュリティ会社である。パブリッククラウドが提供するWAFのルール自動運用サービスである「WafCharm」や、AWS(Amazon Web Services)WAFの運用ルールセットであるManaged Rulesも提供している。
・20年12月に、脆弱性管理ソリューション事業「SIDfm」等を展開するソフテックを子会社化し、事業領域を拡大した。

2.財務面の分析
・ユーザー数の拡大等により、売上高は近年高い伸びが続いていたが、18/12期までは経常損失であった。19/12期には、経常黒字に転換しただけでなく、17.6%という高い水準の営業利益率を確保した。
・成長性と収益性の観点で類似企業に比べ魅力的である。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、膨大な保有データと顧客ニーズへの対応力にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、WAFの啓蒙活動やプロダクトの認知度向上、販売代理店の拡充、ソフテックとのクロスセル、海外展開の強化、新分野への応用展開等により、国内市場と海外市場の双方での成長を志向している。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/12期の業績について、第1四半期までの進捗状況を考慮し、会社計画をやや上回る50%増収、44%営業増益と予想した。
・当センターでは、ユーザー数の拡大を見込む一方、販売費及び一般管理費の伸びが増収率を下回ると想定し、22/12期は前期比17%増収、25%営業増益、23/12期は同14%増収、25%営業増益を予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。