JMC<5704> 増収・黒字回復を目指す21年12月期会社計画

2021/05/28

3Dプリンターと鋳造をベースとした試作・少量量産のプロフェッショナルメーカー
増収・黒字回復を目指す21年12月期会社計画

業種: 非鉄金属
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・JMC(以下、同社)は、3Dプリンターと鋳造により産業用途の試作品及び少量量産品を提供するほか、産業用CTを用いた検査・測定サービスも提供している。また、新規事業として医療分野への展開も図っている。

◆ 20年12月期決算
・20/12期決算は、売上高2,458百万円(前期比12.5%減)、営業損失220百万円(前期は265百万円の利益)となった。第1四半期決算公表時に会社計画が「未定」に修正されるほど、新型コロナウイルス禍による3Dプリンター出力事業、鋳造事業への影響が大きかった。CT事業は大型の機器販売を含め需要が増加して大幅増収増益となったが、全体をカバーするには至らなかった。

◆ 21年12月期業績予想
・21/12期業績について、同社は売上高2,584百万円(前期比4.8%増)、営業利益26百万円(前期は220百万円の損失)と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/12期の業績を、売上高2,562百万円(前期比4.2%増)、営業利益51百万円(前期は220百万円の損失)と予想する。3Dプリンター出力事業と鋳造事業の売上高及び利益の回復を想定した一方、CT事業では前期にあったような大型の機器販売を想定していないため減収減益になると予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/12期は前期比19.7%増収、23/12期は同21.9%増収を見込み、売上高営業利益率は23/12期には7.6%まで上昇すると予想した。
・21/12期は新型コロナウイルス感染症の動向が不透明ななか、20/12期より進めてきた加工工程の内製化による収益性の向上や、業界の動向をにらんだ量産プロセスへの注力、生産拠点の拡充等の動きも見られ、それらが22/12期以降の業績拡大にどのようにつながっていくかに注目していきたい。

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

このページのトップへ