ディーエムソリューションズ<6549> 新型コロナウイルス禍は21年3月期業績にプラス効果とマイナス効果をもたらす

2020/09/08

縮小が続く業界で創業来15期連続増収を続けるダイレクトメール会社
新型コロナウイルス禍は21年3月期業績にプラス効果とマイナス効果をもたらす

業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ディーエムソリューションズ(以下、同社)は、ダイレクトメールの発送代行 を主な事業とする。インターネット関連の事業も展開している。

◆ 20年3月期決算
・19 年 6 月に子会社を吸収合併したため、単体決算のみとなった 20/3 期 業績は、売上高 13,433 百万円(前期連結比 10.3%増)、営業利益 212 百万円(同 27.3%減)で、期初会社計画に対する達成率は、売上高が 96.0%、営業利益が 78.5%に留まった。ダイレクトメール事業での新型コ ロナウイルス禍の影響による売上高の伸び悩みと、広告宣伝費をかけた 割にインターネット事業の売上高が伸びなかったことが主な要因である。 加えて、19/3 期に譲受した事業で減損損失を計上して、102 百万円の当 期純損失となった(前期連結業績は 191 百万円の利益)。

◆ 21年3月期業績予想
・21/3 期業績について、好調な第 1 四半期決算を受け、第 2 四半期累計 期間業績を上方修正したが、売上高 13,949 百万円(前期比 3.8%増)、 営業利益 200 百万円(同 5.7%減)の期初通期計画は据え置いている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、21/3 期業績を売上高 14,768 百万円(前期比 9.9%増)、営業利益 339 百万円(同 59.8%増)と 予想した。第 1 四半期が大幅増収となったインターネット事業の好調持 続と、ダイレクトメール事業の第 2 四半期以降の回復を前提とした。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/3 期は 12.7%増収、23/3 期は 11.7%増収で推移し、 売上高販管費率の改善により、売上高営業利益率は23/3期の 2.8%まで 改善していくと予想する。
・同社はダイレクトメール事業とインターネット事業のシナジー効果が明確 な新サービスの展開を目標としているが、八王子第 5 フルフィルメントセ ンター開設によって始まる EC 通販向け物流アウトソーシングサービスが その端緒となる可能性があり、今後の動向に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。