エル・ティー・エス<6560> デジタルトランスフォーメーション案件の包括支援体制の構築により成長加速を目指す

2020/07/31

先端テクノロジーやBPMの活用により、企業変革を支援するサービス等を展開
デジタルトランスフォーメーション案件の包括支援体制の構築により成長加速を目指す

業種: サービス業
アナリスト: 柴田 郁夫

1.会社概要
・エル・ティー・エス(以下、同社)は、先端テクノロジーを活用し、企業変革や働き方改革、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を支援するサービスを展開している。また、IT人材不足を解消するプラットフォームの運営なども手掛けている。
・20年7月8日に東証マザーズから東証一部へ市場変更となった。

2.財務面の分析
・19/12期決算は、売上高が3,790百万円(前期比26.8%増)、営業利益が307百万円(同13.9%増)と計画を上回る増収増益となった。エンジニアの増員等が業績の伸びに寄与した。
・20/12期の業績について同社は、売上高を5,000百万円(前期比31.9%増)、営業利益を400百万円(同30.0%増)と、コロナウイルス感染症の影響が想定されるが、DX案件の拡大等により増収増益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、売上高を5,200百万円(前期比37.2%増)、営業利益を420百万円(同36.5%増)と会社予想を上回る水準を予想した。

3.非財務面の分析
・同社の強みは、顧客の現場に入り込み、長期支援を通じて蓄積してきたナレッジと顧客との関係にある。企業変革の実現に強くコミットするスタイルが、結果的に事業拡大に結び付いてきたと考えられる。

4.経営戦略の分析
・同社の成長軸は、1)DX包括支援体制の構築、2)プロフェッショナル人材の確保、3)プラットフォーム事業の着実な利益成長のほか、M&Aや海外展開にも取り組む方向性である。

5.アナリストの評価
・当センターは22/12期にかけて、売上高は年率21.5%、営業利益は同38.6%で成長すると予想する。需要が拡大しているDX案件の取り込みやプラットフォーム事業の成長が業績の伸びをけん引すると想定している。
・今期中に中期経営計画を公表予定としていることから、具体的な成長戦略の中身や株主還元方針等にも注目する必要がある。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。