キャンディル<1446> 新型コロナウイルス禍で不透明感が強まり20年9月期会社計画は「未定」に修正
修繕・改修・維持・管理といった建物のライフサイクルの各局面をサポートする企業
新型コロナウイルス禍で不透明感が強まり20年9月期会社計画は「未定」に修正
業種:建設業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・キャンディル(以下、同社)は、グループ全体で、修繕・改修・維持・管理といった建物のライフサイクルの各局面をサポートするサービスを展開している。
◆ 20年9月期上期決算
・20/9期第2四半期累計期間決算は、売上高6,617百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益324百万円(同8.4%減)となった。第1四半期に発生した大型台風等の水害で影響を受けた分を第2四半期で取り戻しつつあったが、新型コロナウイルス禍の影響が3月より出始め、想定ほどの売上高水準には届かなかった模様である。新型コロナウイルス禍の影響は特に商環境向け建築サービスで大きく受けたようである。
◆ 20年9月期業績予想
・20/9期業績について、同社は、期初の段階では前期比6.4%増収、同12.7%営業増益を計画していたが、新型コロナウイルス禍の影響が合理的に見積もれないとして第2四半期決算公表時点で「未定」に修正した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/9期の業績予想を、売上高12,028百万円(前期比8.6%減)、営業利益139百万円(同70.1%減)へ下方修正した。新型コロナウイルス禍の影響は各部門に及ぶが、特に商環境向け建築サービスへの影響を大きく見積もった。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、21/9期は前期比9.5%増収、22/9期は同6.5%増収となり、売上高営業利益率は22/9期に18/9期の水準に近い2.9%まで回復すると予想した。
・まずは新型コロナウイルス禍が20/9期の業績にどこまで影響を及ぼすかを見極める展開となろう。同社は回復まで2年程度の時間がかかることを前提に、設計概念の変化への対応や施工体制の維持等の手を打ち始めており、当面はそうした施策の進捗を確認していく局面となろう。