アディッシュ<7093> モニタリングやネットいじめ対策などのサービスを提供

2020/04/03

アプリやサイトを運営する会社に代わってのカスタマーサポート、ネット投稿
モニタリングやネットいじめ対策などのサービスを提供

業種: サービス業
アナリスト: 髙木 伸行

◆ インターネット社会を健全で心地良いものに
アディッシュ(以下、同社)及び連結子会社であるアディッシュプラスとadish International Corporationは、ソーシャルメディアやコミュニケーションサービス等を介して、人と人とがつながるが故に起きる課題を解決し、利用者にとって健全で心地良い環境をつくることを目的としたカスタマーリレーション事業を行っている。

同社は14年10月にガイアックス(3775名証セントレックス)の100%子会社として設立されたが、カスタマーリレーション事業は現代表取締役である江戸浩樹氏がガイアックスに在籍していた07年より開始した事業である。

なお、現時点ではガイアックスは同社株式の38.3%を保有しているが、18年1月にガイアックスは同社株の保有目的を純投資とする株主間契約を締結したことから、同社グループはガイアックスの連結の範囲から除外された。

カスタマーリレーション事業は「ソーシャルアプリサポート」、「インターネットモニタリング」、「スクールガーディアン」、「フロントサポート」の4つのサービスに区分される(図表1、図表2)。

1)ソーシャルアプリサポート
ソーシャルアプリサポートは利用者からの問い合わせに対して、アプリやサイトを運営する企業に代わって電話、メール、チャットを利用して対応するカスタマーサポートサービスである。

600社以上の企業と取引があるが、特化している業界としてはソーシャルゲーム注1、シェアリングエコノミー注2、Fintech注3、MaaS注4が挙げられる。また、海外にサービスを展開している顧客企業をサポートするために10カ国語以上の言語にも対応している。

2)インターネットモニタリング
Twitter、Facebookや会員制掲示板などへの投稿を24時間、365日監視し、不適切な投稿に対して注意、報告、警告、非表示化等を行うサービスで、300社以上と取引がある。インターネットモニタリングには2種類あり、ひとつは利用者による投稿機能のあるオウンドメディア注5を対象としたもの、もうひとつはソーシャルメディアを対象としたものである。

オウンドメディアへは違法行為や誹謗中傷、出会い目当て、自殺幇助等、公序良俗に反した内容の投稿が行われることがある。同社グループはそのような投稿を監視し、適切な対応を行っているが、同社は単なる監視だけではなく、顧客企業が理想とするメディアの実現をサポートしている。さらに顧客のオウンドメディアと同社のモニタリングシステムをAPI注6連携し、複数のオウンドメディアの効率的なモニタリング業務を実現している。

ソーシャルメディアを対象としたモニタリングサービスはキーワードにより検索された投稿に関して、顧客企業の課題に応じてレポートにまとめ、報告するソーシャルリスニング業務と呼ばれるものである。製品開発やマーケティングなどに活用したい先や炎上防止を目的とする企業等が利用している。

3)スクールガーディアン
学校非公式サイトと言ったサイトへのネットいじめの可能性のある書き込みやインターネットでの個人情報流出をモニタリングして生徒指導に活かしていく、コンサルティングサービスである。教育委員会や200校以上の学校へサービスを提供している。

4)フロントサポート
企業がソーシャルメディアを活用して利用者に働きかけることで、利用者とのつながりを維持・向上させファンコミュニティを形成してゆくためのサービスである。フロントサポートは開始してから2年を経過しておらず、立ち上げ期にある

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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