プロパティデータバンク<4389> 第3四半期の段階で20年3月期会社計画は期初計画据え置き

2020/03/06

不動産管理業務支援のためのクラウドサービスを提供する不動産テック企業
第3四半期の段階で20年3月期会社計画は期初計画据え置き

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・プロパティデータバンク(以下、同社)は、顧客が保有する不動産・施設の運用管理支援のための統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供している。ファンド・J-REIT向けでは高いシェアを占めている。

◆ 20年3月期第2四半期累計期間決算
・20/3期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高896百万円(前年同期比31.2%増)、営業利益108百万円(同19.2%増)となった。通期計画に対する進捗率は売上高が49.0%、営業利益が同34.7%であった。低利益率のソリューションサービスの増収が目立ち、売上構成比の変化や先行投資的な人員増等による売上総利益率の低下により、売上高営業利益率は前年同期比1.3%ポイント低下の12.1%となった。

◆ 20年3月期業績予想
・20/3期業績について、同社は売上高1,827百万円(前期比13.0%増)、営業利益311百万円(同3.0%増)という期初計画を据え置いている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/3期の業績を、売上高1,794百万円(前期比10.9%増)、営業利益304百万円(同0.8%増)に下方修正した。クラウドサービスの登録棟数の積み上がりを慎重に見たことが主な要因である。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、21/3期以降、年11%程度の増収が続くものとし、販売費及び一般管理費の増加の抑制により、売上高営業利益率は22/3期に18.5%まで上昇していくものと予想した。
・既存の「@プロパティ」は、引き続き、クラウドサービスの対象となる登録棟数の積み上がりに着目している。一方、新規事業として位置づけられるデータサイエンスサービスも、その一環として開始した「Speed ANSWER」の売上計上も始まっており、その進捗に注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。