VALUENEX<4422> 独自アルゴリズムを武器にした付加価値追求型の事業戦略で飛躍を目指す

2019/12/02

ビッグデータ関連の解析ツール提供とコンサルティングサービスに特化
独自アルゴリズムを武器にした付加価値追求型の事業戦略で飛躍を目指す

業種: 情報・通信業
アナリスト: 前田吉弘

1.会社概要
・VALUENEX(以下、同社)は、独自開発のアルゴリズムを基盤にしたビ ッグデータ解析ツールの提供とそれを用いたコンサルティングサービス 及びレポート販売を行っている。また、同社グループは、同社と 100%出 資の米国子会社(VALUENEX, Inc.)の 2 社で構成されている。

2.財務面の分析
・開示されている 13/7 期以降の業績をみると、売上高は概ね順調に拡大 しているが、経常利益は7期中3期で赤字となり、安定性を欠いた推移と なっている。一方、上場時の公募増資を受けて財務体質は強化されている。
・ビッグデータ解析関連企業との比較では、規模、収益性、成長性におい て総じて劣後する水準にあるが、安全性においては極めて高い健全性 を示している。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、「独自の解析アルゴリズム」にあり、優れた、 「顧客基盤」や「ネットワーク力」の形成につながっている。

4.経営戦略の分析
・対処すべき課題として、「特定人物への依存」、「人材の確保と育成」、 「技術革新への対応」が挙げられる。
・今後の成長戦略としては、「サービス提供領域の深耕・拡大」と「海外展 開の強化」が二本柱となる。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、自社開発の解析ツールを「意思決定ツール」 に位置づけた付加価値追求型の経営戦略を高く評価している。
・一方、同社のビジネスモデルがニッチかつ補完的であることを勘案しても、 人材の確保を含むビッグデータ関連業界における競争の厳しさには留 意する必要があると考えている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。