あんしん保証<7183> 20年3月期は引き続き自社保証商品の拡販が続く展開が予想される
事前立替型の家賃債務保証サービスのパイオニア
20年3月期は引き続き自社保証商品の拡販が続く展開が予想される
業種: その他金融業
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・あんしん保証(以下、同社)は、家賃債務保証業界の中堅だが、事前立替型と呼ばれる業界の主流と一線を画すサービスのパイオニアである。
◆ 19年3月期決算
・19/3期決算は、営業収益が3,182百万円(前期比16.1%増)、営業利益が274百万円(同206.1%増)となった。期初の通期計画に対する達成率は営業収益が99.9%だったが、営業利益は114.6%と大幅超過となった。同社自身が家賃の立て替えを行う自社保証商品「あんしんプラス」の拡販に加え、低利益の商品の販売抑制により商品ミックスの改善と新基幹システムによる業務効率化により大幅増益となった。
◆ 20年3月期業績予想
・20/3期業績について、同社は営業収益3,430百万円(前期比7.8%増)、営業利益310百万円(同12.7%増)とした。19/3期に続き、「あんしんプラス」の拡販が全体の増収を牽引し、新基幹システムによる業務効率化を進め、売上高営業利益率は9.0%まで改善することを目指すとしている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/3期の業績予想について、営業収益は3,523百万円(前期比10.7%増)、営業利益は323百万円(同17.7%増)とした。利益は前回予想よりも上方修正した。「あんしんプラス」が牽引する営業収益増と、営業費用の伸びの抑制という会社計画の考え方と大きく変わらない。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、21/3期以降、年9%台の増収が続き、22/3期には売上高営業利益率は17/3期の水準に近い11.0%まで改善すると予想する。
・自社保証商品「あんしんプラス」の拡販のため、営業キャッシュ・フローの赤字が続いてきた。しかし、20/3期第1四半期末の貸借対照表から見られるようになった収納代行預り金により、赤字が続く状況が改善される可能性が出てきた。当センターでは20/3期は営業キャッシュ・フローが黒字になると予想したが、その動向には留意しておきたい。