テンポイノベーション<3484> 新中期経営計画のもと、攻めの経営へ

2019/08/23

首都圏、特に東京を中心に飲食店に特化した店舗転貸借事業を展開
新中期経営計画のもと、攻めの経営へ

業種: 不動産業
アナリスト: 髙木 伸行

◆ 居抜き物件を活用した飲食用店舗転貸借事業者
・テンポイノベーションは(以下、同社)は、飲食店用店舗の転貸借事業に特化した不動産業者である。首都圏、特に東京都心部を中心に転貸借物件を保有している。
・好調であった19/3期を踏まえて、同社は中期経営計画を見直した。店舗転貸借事業を究めることを目標に転貸借物件の確保に努める内容となっている。

◆ 好調であった19年3月期決算
・19/3期決算は、23.0%増収、85.1%営業増益であった。転貸借物件の増加、転貸条件の良い物件が多かったこと、テナントの出店意欲が旺盛であったことから好調な決算となった。

◆ 更なる拡大を目指す20年3月期
・同社は、新卒社員を含む人員の増加、転貸借物件の確保に向けての施策の実施により、転貸借事業を更に推し進める方針である。具体的な施策としては転貸借物件仕入専門チームの拡充、不動産仲介業者とのリレーション強化による優良物件の確保などが挙げられる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、20/3期の業績については同社の予想をわずかに上回る売上高と同社予想と同じ利益水準を見込んでいる。業績予想の詳細な策定根拠を同社は開示していないため、差異についての説明はできないが、当センターでは積極的な転貸借物件の取得にともなう売上総利益率の悪化と増収による販管費率の低下を想定している。

◆ 転貸借物件の積み上げによる中期的な利益成長を予想
・21/3期以降も転貸借物件の増加により、高い増収率が続くと予想される。積極的な物件獲得による売上総利益率への影響はある程度は残ろうが、増収効果による販管費率の低下により、高い増益率を予想する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。