テンポイノベーション<3484> 一都三県、居抜き店舗、路面店に集中

2019/02/15

飲食店に特化した店舗転貸事業を展開
一都三県、居抜き店舗、路面店に集中

業種: 不動産業
アナリスト: 髙木 伸行

1.会社概要
・テンポイノベーション(以下、同社)は、東京を中心に飲食店向けに特化した店舗賃貸事業を展開している。基本的には自社では物件は保有せず、不動産オーナーから賃借した物件を転貸している。
・営業部隊が賃借する物件を探しだすことと、その物件を飲食業者に転貸するという2つの機能を担っている。優良物件を見つけ出す目利き力のある営業部隊と店舗のトラブルの解決などを含めて転貸した物件を適切に管理する専門部署が同社のビジネスを支えている。

2.財務面の分析
・ストック型の事業を展開しており、保有管理物件の増加とともに増収増益を続けている。
・18/3期末では総資産のうち55%が差入保証金によって占められているが、一方で固定負債に預り保証金としてほぼ同額が計上されている。このため、表面上は総資産利益率や自己資本比率が低くみえるが、実質的には問題のない水準にある。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、物件の目利き力をもつ営業要員と飲食店固有の騒音や異臭などのトラブルの解決ノウハウである。

4.経営戦略の分析
・業績拡大のためには保有管理物件の増加が不可欠であるが、物件を開発する営業要員の増強が課題となる。そのために育成プログラムを整備し、19/3期からは今までのキャリア採用に加えて新卒採用に踏み切った。
・物件開発に際して重要な情報源となる不動産仲介業者との関係を強化するために、不動産仲介業者が斡旋する物件を短期的に売買することを始めた。ただし、投資額は同社の売上、利益には直接的な影響を与えない水準に抑える意向である。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、19/3期は保有管理物件の増加に伴い、前期比23.3%増収、同77.3%営業増益と予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。