イノテック(9880)の通期決算は、単体期初赤字見込みも下期業績回復により黒字転換、連結営業利益は増益に

2018/06/05

 



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説明会開催日:2018年5月11日
取締役管理本部長  棚橋 祥紀氏
代表取締役会長  澄田 誠氏

◎決算概要
・売上は前期比0.4%減の287億円、営業利益は24.5%増の12.4億円
・イノテック単体は期初赤字見込みも下期業績回復により、黒字転換
・レグラス、アイティアクセスは上期の赤字をリカバーし黒字回復
・ガイオ、STArは上期の勢い維持し増収増益

◎事業別概況
▽設計開発ソリューション事業
・EDA:新規顧客獲得進むも、大型顧客移管の影響をカバーできず減収
・ガイオ:好調維持、特に検証サービスが大幅伸長し最高益更新
・組込システム:下期にチップ売り撤退し減収も、組込製品の採算性向上
・アイティアクセス:新規事業貢献開始、ビッグバレー社の買収も寄与し黒字回復
・レグラス:大型量産実現なく計画未達だが、試作開発案件積み上がり黒字回復
・三栄:高稼働率維持、JSC社買収通期で寄与し増益
▽プロダクトソリューション事業
・テスター:下期にNAND向け出荷増、MEMS向け出荷開始し上期比売上倍増
・STAr:プローブカード、計測機器など大幅伸長し増収増益
・HDD:事業譲渡により2017年10月までの計上
・IoT他:eaconは大手プラントに初期導入開始も農業用センサー撤退

◎トピックス
・アイティアクセスによるビッグバレー社吸収合併
・AIの分野で特に注目をされている自然言語処理、対話エンジンの開発ノウハウ・エンジニアの確保

◎19年3月期見通し
・売上は前期比4.4%増の300億円、営業利益は52.6%増の19億円を予想
・連結経常利益20億円(65.5%増益)を見込む
・テスターはメモリー向けを中心に過去最高水準の売上を期待
・ガイオ、STArは高収益を維持、新規事業立上げ進展
・電子部品商社事業撤退による売上減を他事業でカバーし増収見込み
・1株当たり配当金は、18年3月期は期末10円から20円に増配し通期30円を予定、19年3月期は中間・期末20円ずつで通期40円を予想

◎中期経営方針
▽戦略
・4つの成長分野(テスト、MBD、画像処理、組込み)に注力
・海外展開、投資の積極化
・利益、CF重視のプロダクト見直し
▽数値目標
・売上高:350~400億円(2018年度)
・営業利益:25~30億円(2018年度)
・ROE:短期5% 中期8%超を目指す
▽中計想定とのズレと見通し
・HDD販売事業譲渡
・ケイデンスとの契約更新前倒し
・イメージセンサー向け新型テスター開発遅れ
・2015年度以降大型M&A未実現
・新規事業一部撤退(農業センサー等)
・売上・営業利益数値目標には予想ベースで不足見込みも、期末に向けて目標達成は諦めない
・今回予想数値でROE5%は到達見込み
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