(4849)エン・ジャパン株式会社 HRテック分野で大幅増収
越智 通勝 会長 |
鈴木 孝二 社長 |
エン・ジャパン株式会社(4849) |
|
会社情報
市場 |
東証1部 |
業種 |
サービス業 |
代表者 |
越智 通勝、鈴木 孝二 |
所在地 |
東京都新宿区西新宿 6-5-1 |
決算月 |
3月 |
HP |
株式情報
株価 |
発行済株式数(自己株式を控除) |
時価総額 |
ROE(実) |
売買単位 |
|
3,170円 |
44,780,951株 |
141,956百万円 |
19.6% |
100株 |
|
DPS(予) |
配当利回り(予) |
EPS(予) |
PER(予) |
BPS(実) |
PBR(実) |
39.70円 |
1.3% |
83.55円 |
37.9倍 |
834.74円 |
3.8倍 |
*株価は3/4終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは20年3月期実績。数値は四捨五入。
*DPSとEPSは21/3期の会社予想。
連結業績推移
決算期 |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属 する当期純利益 |
EPS |
DPS |
2017年3月(実) |
31,719 |
6,856 |
6,848 |
4,005 |
88.03 |
27.60 |
2018年3月(実) |
40,710 |
9,626 |
9,731 |
6,366 |
139.93 |
46.50 |
2019年3月(実) |
48,733 |
11,661 |
11,834 |
8,144 |
178.97 |
62.80 |
2020年3月(実) |
56,848 |
11,005 |
11,057 |
7,125 |
156.23 |
74.80 |
2021年3月(予) |
41,543 |
6,129 |
6,261 |
3,741 |
83.55 |
39.70 |
(単位:百万円、円)
エン・ジャパンの2021年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画(20/3期~22/3期)
3.2021年3月期第3四半期決算
4.2021年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 21/3期第3四半期の累計業績は、売上高が前年同期比25.7%の減収、営業利益が同38.5%の減益。新型コロナウイルスに起因した顧客企業の採用需要減少や採用の見合わせなどにより、上期業績が大きく落ち込んだ影響を受け前年同期比で減収減益となった。業績寄与の大きな国内求人サイトの減収減益幅が大きくなった他、国内求人紹介と海外事業においても減収減益となった。一方、第3四半期(10-12月期)は、前年同期比で減収幅が縮小し、コスト管理の徹底により営業利益は前年同期比で増益となった。主力エン転職が想定を上回る着地となり、主に国内求人サイトの売上高と営業利益が想定を上回る進捗となった。
- 第3四半期が終了し、21/3期の会社計画は、売上高が前年同期比26.9%の減収、営業利益が同44.3%の減益予想から変更なし。採用需要の緩やかな回復が見込まれ、同社は緊急事態宣言の影響が昨年4月よりも小さいと想定している。反面、採用の一時停止や期ズレなどの影響が流動的であることから保守的にみて、通期予想は据え置きとなった。
- 1株当たりの配当も、前期末から35.1円減配の39.7円の予定を据え置き。同社の配当還元方針である配当性向50%を維持する方針である。
- 同社の業績動向に最も大きなインパクトを与えるエン転職が会社の想定を上回って着地したことは明るい兆しと言えよう。中小顧客の求人数が増加し、加えて、採用予算が大きい大口顧客においても新年度に向けた採用活動が活性化している模様である。緊急事態宣言の再発令による影響をはねのけ、業績の回復力を強めることができるのか、続く第4四半期のエン転職をはじめとする国内求人サイトの業績動向が注目される。
1.会社概要
「人材採用・入社後活躍」を支援する企業として、採用事業のほか、顧客企業の社員に対する集合型研修サービスを中心とした教育・評価事業も展開。創業以来、「主観正義性と収益性の両立」という考え方を背景に求職者に徹底的に尽くすというスタンスを貫いてきたことで優位性を確立。現在は、更なる成長を実現すべく人材紹介サービスと海外展開、HR-Techサービスなどの新規事業を推進している。より組織・事業にフィットした人材の採用から、入社後の活躍・定着までを一貫して実現するサービスを提供することで継続的な成長につなげていく方針。
同社は、入社後活躍がゴールとの考えのもと、就職・転職自体をゴールとせず、「入社者の仕事人生の充実」・「企業の業績向上への貢献」をゴールとし、サービスを提供している。また、同社は、3つの「E」を連動させるエン・ジャパンの3Eメソッドにテクノロジーを掛け合わせ、より多くの「入社後活躍」の実現を目指している。
(同社統合報告書2020より)
(同社決算説明資料より)
主なグループ企業
会社名 (*は非連結子会社) |
事業内容 |
エンワールド・ジャパン(株) |
グローバル企業向け人材紹介・人材派遣 |
(株)インサイトテック(*) |
人工知能を利用したデータ解析受託 |
(株)ゼクウ |
派遣会社向け採用管理システムでシェアトップ |
Navigos Group, Ltd.(ベトナム) |
ベトナムNo.1の求人サイト運営及び人材紹介 |
en world Recruitment(Thailand) Co., Ltd.(タイ) |
人材紹介、人材派遣 |
New Era India Consultancy Pvt. Ltd.(インド) |
人材紹介 |
Future Focus Infotech Pvt.Ltd.(インド) |
IT人材派遣 |
英才網聯(北京)科技有限公司(中国) |
中国4番手規模の総合求人サイト |
国内求人サイト
|
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
エン転職 |
総合転職情報サイト |
・ |
一般企業直接募集原稿は、1社1社独自に 取材・撮影 |
一般企業 |
・ |
求職者の立場に立った正直かつ詳細な求人 情報 |
|||
ミドルの転職 |
人材紹介会社集合サイト |
・ |
ミドル層の転職に強い500社以上の人材紹介会社及び求人情報を掲載 |
人材紹介会社 一般企業 |
・ |
コンサルタントの得意領域、実績などに加え ユーザーからの評価を公開 |
|||
AMBI |
20代ハイクラス特化型求人サイト |
・ |
20代×年収500万円以上の案件が中心 |
人材紹介会社 一般企業 |
・ |
一般企業、人材紹介会社によるスカウトに軸を置いたサイト設計 |
|||
エンジニアHubキャリア |
Webエンジニアに特化した求人サイト |
・
・ |
若手Webエンジニア向け情報メディア「エンジニアHub」による求人サイト メガベンチャーやスタートアップなど、エンジニアの成長に繋がる求人を厳選 |
一般企業 |
エン派遣 |
人材派遣会社集合サイト |
・ |
人材派遣会社の情報及び求人情報を掲載 |
人材派遣会社 |
・ |
ユーザーが直感的に操作しやすい検索機能 |
|||
エンバイト |
アルバイト求人情報サイト |
・ |
主に人材派遣会社が保有するアルバイト求人情報を掲載
|
人材派遣会社 |
・ |
ユーザーの閲覧履歴からお勧めバイトを提案する等、ユーザーの希望にあったバイト探しをサポート |
|||
ウィメンズワーク |
女性向け求人情報サイト |
・ |
正社員として働くことを希望する女性向け求人サイト |
人材派遣会社 |
・ |
「正社員または正社員登用あり」の求人のみ 掲載 |
|||
・ |
オフィスワーク系職種を多数掲載 |
国内人材紹介
|
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
エンワールド・ジャパン |
人材紹介 |
・ |
日本国内に営業・サービス・製造などの拠点を設けている 外資系企業及びグローバルな展開を行っている日系企業がクライアント。グローバル人材の中間管理職~エグゼクティブレベルの案件を取扱う |
外資系企業 日系企業 |
・ |
グローバル人材の紹介領域において、国内トップクラスのシェア |
|||
エン エージェント |
人材紹介 |
・ |
エン・ジャパンが持つ求職者データベース及び企業顧客との取引実績を活用した人材紹介サービス。 |
日系企業 |
海外事業
|
国 |
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
NEW ERA |
インド |
人材紹介 |
・ |
インドで事業を行う現地企業及びグローバル企業がクライアント |
現地企業 グローバル企業 |
・ |
高年収層の案件を中心に取り扱っており、IT関連に強み |
||||
Future Focus Infotech |
IT人材派遣 |
・ |
IT派遣で20年の実績があり、代表的なIT 企業を数多く顧客に持つ |
現地企業 グローバル企業 |
|
・ |
AIやIoTなど先端技術への投資・教育に力を 入れている |
||||
Navigos Search |
ベトナム |
人材紹介 |
・ |
ベトナムにおいてNo.1の人材紹介 |
現地企業 グローバル企業 日系企業 |
・ |
現地企業・グローバル企業に対し、管理職 レベルの人材を紹介。日系企業も強化 |
||||
VietnamWorks |
総合求人情報サイト |
・ |
ベトナムにおいてNo.1の求人サイト |
現地企業 グローバル企業 日系企業 |
|
・ |
主に現地の人材と現地企業・グローバル企業が顧客対象。日系企業も強化 |
||||
英才網聯(北京)科技有限公司 |
中国 |
求人サイト |
・
・ |
2004年に設立。建築・不動産領域に強みを もつ求人サイトを運営 近年では建築・不動産以外の領域も強化 |
現地企業 グローバル企業 |
en world |
タイ |
人材紹介 |
・ |
タイで事業を行う現地企業及びグローバル企業がクライアント |
現地企業 グローバル企業 |
・ |
管理職以上の案件を中心に取り扱っており、高年収層に強み |
HR-Tech
|
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
engage |
採用・入社後の活躍を目的としたデジタルプラットフォーム |
・ |
フリーミアムモデルの採用支援ツール |
一般企業 |
・ |
高クオリティな企業の採用ホームページ、求人募集を簡単かつスピーディーに作成可能 |
|||
・ |
作成した求人は自動で「indeed」や「googleしごと検索」等に連携 |
|||
・ |
有料プランの利用により、より多くの応募獲得を顧客企業に提供し、採用強化をサポート |
|||
・ |
適性テストやリテンション対策ツール等、関連サービスもengage上に搭載 |
国内その他事業・子会社
|
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
3Eテスト en-college、 HR OnBoard |
社員の活躍・定着を図る各種サービスの提供 |
・ |
適性テストの開発・販売 |
一般企業 人材派遣会社 |
・ |
研修サービス「エンカレッジ」の運営 |
|||
・ |
リテンション対策ツール「HR OnBoard」の開発・販売 |
|||
・ |
人事評価制度の構築 等 |
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iroots |
新卒学生向けスカウトサイト |
・ ・ |
新卒学生向けの逆求人型就活スカウトサイト プロフィールや適性診断に基づき、企業が直接新卒学生にスカウトすることができるサービス |
一般企業 |
キャリアバイト |
大学生向け インターン情報サイト |
・
・ |
時間の切り売りではなく「成長できる有給インターン」を目的とした大学生向けサイト インターンシップサイトのパイオニアであり、国内最大級の実績、求人件数 |
一般企業 |
エン 社長候補 |
CEO/COO候補求人に特化したオンラインエージェント |
・
・ |
一定以上の待遇とポジションが保証されたCEO/COO候補求人のみを厳選 選考~入社後1年まで担当コンサルタントがサポート |
一般企業 |
pasture |
フリーランスマネジメントサービス |
・
・ |
フリーランスへの発注、進捗、請求を一元管理できるクラウドサービス 受発注情報を全てデジタル化、CRMや会計ソフトなど他Webサービスとの連携も |
一般企業 |
ASHIATO |
入社後活躍までを見据えたリファレンスレポートサービス |
・
・ |
約15万社の採用支援実績・ノウハウをもとに、独自のアンケートを実施し、候補者の活躍ぶりをヒアリング。選考に活用できる面接アドバイスをレポート オンラインを中心としたサービスにより、スピーディーなレポートを実現。導入しやすい価格で提供 |
一般企業 |
ZEKU 株式会社ゼクウ |
採用管理システム 業務管理システム |
・
・ |
求人情報、面接者、応募対応、効果測定などの各種管理を一元化 採用後のスタッフや求人募集案件を一元管理 |
人材派遣会社 一般企業 |
O.W.L.S |
Webサイト及びアプリケーションのデザイン・開発受託 |
・ |
UI×UXグロース事業を展開。デザインだけではなく、ユーザーがサイトやアプリを通じて得る適切な体験までを設計・コンサルティングの上でサービスを提供 |
一般企業 |
FREELANCE START |
フリーランスエンジニア 案件検索エンジンサイト |
・ ・ |
国内最大級のフリーランス案件検索エンジンサイト フリーランスエージェントの案件情報をまとめて検索・ エントリーが可能 |
フリーランス エージェント |
doocyJob |
副業・フリーランスのエンジニア向け求人情報サイト |
・
・ |
有名企業やベンチャー、スタートアップ企業などの副業・フリーランス求人案件を掲載 企業との直接契約により、中間マージンや手数料がなく、高単価で魅力的な案件が豊富 |
一般企業 |
その他新規事業 ※非連結子会社
|
内容 |
|
特徴 |
顧客企業 |
Insight Tech |
マーケティングリサーチ AIを活用したデータ解析 |
・ |
消費者から買い取った「不満」をDB化~解析し、商品開発に役立つ商品として企業へ販売 |
一般企業 |
・ |
高度なデータ解析技術を元に企業が保有するデータを解析。課題解決のソリューション提供 |
|||
エン婚活エージェント |
オンライン 婚活支援サービス |
・ |
「結婚後の幸せ」をゴールとした新しいコンセプトの婚活サービス |
一般消費者 |
(同社決算説明資料より)
採用事業のビジネスモデル
(同社統合報告書2020より)
売上計上の特性
(同社決算説明資料より)
同社サービスの売上高は、国内求人サイトのエン転職および派遣会社向け求人サイトは掲載課金型が主体の収益モデル、人材紹介会社向け求人サイトは成功報酬型が主体の収益モデルという特性を有している。成功報酬型は、実際の受注活動および成約から売上高の計上タイミングが2~4ヶ月程度遅れる傾向にある(同社サービス経由の候補人材が新たな会社に入社した時点で売上高を計上するため)。また、海外子会社の業績は、3ヶ月遅れて業績へ取り込まれる。
同社の強み
人材・企業DBとその活用力 |
・1,000万名を超える人材データベースと15万社超との取引実績。 ・「人」「企業」の両面で充実したデータベースの保有に加え、その活用力にも強み。 ・文章解析AIなどテクノロジーの力を駆使し、精度の高いマッチングを効率的に実現。 ・DX 関連事業などの新事業に、既存の営業網を活用することも可能。 |
HR×Web領域の知見と開発 |
・1995年に国内初の求人サイトを立ち上げて以来、Web領域における知見を蓄積。 ・サイト構築・運用やWebマーケティングなど、デジタル活用に強み。 ・近年ではAIなどの活用も強化。 ・入社後の活躍まで実現するHR領域のノウハウと掛け合わせることで、競合優位性のあ る独自のプロダクトを開発(*HR OnBoard、engage、ASHIATOなど新サービスを継続的に リリース)。 |
変化に即応できる組織力 |
・新型コロナウイルス拡大の初期段階で在宅勤務に移行。 ・リモートを基本とし、オフィスを大幅に縮小。 ・訪問ではなくリモートで営業活動を行なう「インサイドセールス」を先駆的に実践していた 素地もあり、生産性に影響はなし。 ・書類を介していた手続きも大半を電子化。 |
主観正義性と収益性の両立 |
・主観正義性とは「世の中のあるべき姿を独自に考え、その実現に尽力する」姿勢を指す 同社独自の考え方で、HR 以外も含めた全事業に共通する考え方。 ・収益性のみに偏ることなく、世の中をより良く変えていくスタンスが独自性と信頼に直結。 ・この結果、運営サービスはオリコン顧客満足度®調査など外部調査で高評価を獲得。 |
海外進出の状況
同社は、2006年に求人情報サイトを運営する中国企業「英才網聯」に出資を行なって以来、アジアを中心に海外展開を進めており、現在は特に著しい経済成長が見込まれるベトナムとインドに注力している。ベトナムでは、国内の求人サイトおよび人材紹介事業で圧倒的なシェアを有する「Navigos Group」を2013年4月に子会社化。国内No.1のHR 企業として成長を続けている。今後は、更なる需要拡大が見込まれる管理職クラス向けのサービスや教育事業も強化し、マーケットへの影響力をより高めていく計画である。また、インドでは、2019年にインドの「Future Focus Infotech Pvt.Ltd.」を子会社化。IT エンジニア人材派遣において20年の実績があり、3,000名を超えるエンジニアを有するインド国内で大きなシェアを持つ企業。今後も高い需要と成長が見込まれる「IT領域」を軸に事業拡大を進める方針である。
(同社統合報告書2020より)
ESGの取り組み状況
同社は、設立以来「ビジネスを通じた社会課題の解決」に取り組んでいる。慈善・文化支援活動ではなく、影響力と継続性を兼ね備える「本業」の中で、業界、ひいては社会全体をより良く変革していくとの信念を貫いてきた。メイン事業のHRビジネスは雇用創出・生産性向上・仕事人生の充実などに通じる、極めて社会性の高い領域であり、真摯に本業と向き合うことが最大の社会貢献だとの考えのもと事業を推進している。最も大切にしているのは、本業において「主観正義」を貫くことであり、まだ社会的に問題とされていないことでも、独自の問題意識をもって解決に取り組んである。そのため、むやみに転職を煽るのではなく、「入社後活躍の実現」まで徹底的にこだわった就転職支援サービスを提供することで、業界の変革を促してきた。
【SDGsと具体的な取り組み】
同社は、国連で採択された SDGs(持続可能な開発目標)に関連した多数の取組を実施している。特に「働きがいも経済成長も」「質の高い教育をみんなに」の2つは、同社の事業との関連性が非常に強い項目である。
SDGsの取り組み |
社会貢献の具体例 |
SDGs「17の目標」 |
「オネストリクルーティング」の普及を通じた入社後ギャップ低減 |
入社後のギャップを低減するため、求人メディアや自社HP等で企業が「正直な情報発信」を徹底する採用コンセプト「オネストリクルーティング」を提唱。企業向けの普及に取り組み、離職率の低下や活躍度向上に貢献している。 |
8 働きがいも経済成長も |
仕事探しの新しい軸を提案する「働きがい検索」の開発・実装 |
「どんな人に」「何を提供することで」貢献する仕事なのか、という軸で求人検索ができる「働きがい検索」機能を開発・実装。職種、勤務地などによる従来の求人検索では見つけられない、新しい可能性の発見を促進。 |
8 働きがいも経済成長も |
「情報の非対称性」解消に向けた口コミプラットフォーム等の運営 |
国内最大級となる企業口コミプラットフォーム「en Lighthouse」の運営や、無料で採用HP作成や求人公開ができる「engage」の提供を通じて、職場に関する情報をできるだけオープンにし、求職者との情報格差を是正している。 |
8 働きがいも経済成長も 10 人や国の不平等をなくそう |
能力や性格・価値観を可視化し活躍に繋げる適性テストの提供 |
採用するべき「活躍人材」の定義や選考における見極め、さらに配置転換の検討やマネジメントにも役立つ独自の適性テストを提供。知的能力だけでなく性格・価値観まで可視化し、入社後の活躍を支援している。 |
8 働きがいも経済成長も |
離職予防や活躍促進に役立つ 入社後フォローツールの提供 |
毎月のアンケートで入社後の様子をヒアリングし、離職リスクを可視化できるフォローツール「HR OnBoard」を提供。同社サービスを通じて採用を行なった企業に対して無償で提供し、定着・活躍を支援している。 |
8 働きがいも経済成長も |
エージェントサービス利用後1年間の入社後フォロー実施 |
エン エージェントを通じて入社が決定した求職者には、専任のフォローチームが入社後1年間の活躍・定着を無料でサポート。わずかな不安も気軽に相談できる体制を整え、入社後の定着・活躍を支援して いる。 |
8 働きがいも経済成長も |
テクニカルスキルに留まらない社員向けeラーニングの提供 |
いつでも、どこからでも受講できるオンライン社員教育サービス「エンカレッジオンライン」は、テクニカルスキルだけでなく、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルまで学習可能。本質的な力を身につける機会を提供している。 |
4 質の高い教育をみんなに |
採用を通じて社会課題の解決に挑む「採用支援プロジェクト」 |
社会的意義の大きい採用を全社横断で支援する一大プロジェクト。中央省庁の幹部候補職員、地方公共団体の副市長、NPO団体の職員、ドローン活用に携わるエンジニアなど、様々な採用を支援し、社会課題の解決に貢献している。 |
8 働きがいも経済成長も 9 産業と技術革新の基盤を つくろう |
ポテンシャルを活かしきれていない「埋蔵人材」の再配置&活性化 |
優秀で大きなポテンシャルがあるのに、職場で十分なチャンスが得られていない。こうした「埋蔵人材」に活躍の場を提供し、力を最大限に発揮してもらうための支援を「AMBI」や「ミドルの転職」などを中心に行なっている。 |
8 働きがいも経済成長も 9 産業と技術革新の基盤を つくろう |
「仕事人生の充実」を実現する多様な働き方の推進 |
あらゆる人が、各々の形で「充実感のある仕事人生」を送れるように。時間や場所などの制約がある方もベストな働き方を選べるよう、派遣・アルバイト・フリーランス・時短勤務・テレワークなど多様な選択肢を開拓・提供している。 |
1 貧困をなくそう 5 ジェンダー平等を実現しよう 8 働きがいも経済成長も 10 人や国の不平等をなくそう |
正社員としての就業を支援する、女性向け求人メディアの運営 |
正社員、または紹介予定派遣の求人を集めた女性向け求人サイト「ウィメンズワーク」を運営。ライフイベントが落ち着いた後の正社員復帰をはじめ、それぞれの状況・希望に合わせた多様なキャリアの実現を支援している。 |
5 ジェンダー平等を実現しよう 8 働きがいも経済成長も |
女性活躍推進プロジェクト 「WOMenLABO」 |
「世界で一番、女性が活躍する会社」を目指すプロジェクト。テレワークなど多様な働き方の制度づくり、初めての管理職女性のためのメンター制度づくりなど多様な取り組みを推進。ブログを通じて社外にも知見を発信している。 |
5 ジェンダー平等を実現しよう 8 働きがいも経済成長も |
「入社後活躍研究所」による 調査・研究レポート公開 |
入社後活躍研究所は、より多くの方の仕事人生の充実と、企業の業績向上に貢献することを目的とした研究所。蓄積してきた事例やデータを踏まえ、「入社後活躍」に関する情報発信や調査・研究・提言を行なっている。 |
8 働きがいも経済成長も |
不満インサイトデータ×AIによる企業のイノベーション支援 |
グループ企業であるInsight Techは、AIによる文章解析技術を用いて、企業の新商品開発やマーケティングプロセスを支援。「不満買取センター」等で集めた膨大な不満インサイトデータを解析し、潜在ニーズを可視化することで、企業のイノベーションを促している。 |
9 産業と技術革新の基盤を つくろう |
(同社統合報告書2020を参考に当社で作成)
【ダイバーシティ】
同社は、画一的な視点や従来からの固定観念にとらわれないイノベーティブな事業創造のために、「多様な人材の活躍」が必要不可欠であると考えており、従来から注力している「女性活躍推進」に加え、海外人材の採用、既存社員のキャリアパス多様化、LGBTフレンドリーな制度整備、障害者雇用の促進など様々な施策を通じ、ダイバーシティ&インクルージョン推進している。
◆女性活躍推進プロジェクト
WOMenLABO |
同社を世界で一番、女性が活躍する会社にする」ために生まれた、女性主導の社内プロジェクト。意欲ある女性が、結婚・出産を迎えても、仕事を通して心おきなく成長を続けられる。そんな職場をつくるため、活動を続けている。 |
◆その他のダイバーシティ&インクルージョンの主な取り組み
女性活躍推進 |
スマートグロース制度、復職ママセミナー |
多彩なキャリアパス |
複数設計のコース設計(マネージャー/ハイプレーヤー/イノベーター)、チャレンジ管理職制度、社内公募制度 |
グローバル |
ボーダレスな人材登用 |
LGBT |
同性パートナーシップ制度、「Tokyo Rainbow Pride」参加 |
障害者雇用 |
特例子会社の設置 |
【ガバナンス】
同社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えている。そのために、同社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、グループの健全な成長のため、コーポレートガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り組んでいる。
取締役会を取締役の職務の執行を監督する機関と位置付け、毎月1回開催。また、必要に応じ臨時の取締役会を随時開
催し、職務執行状況を監視している。取締役会は、各事業部門及び会社全体の業績の進捗状況を監督するとともに、事業運営における重要事項を審議し対応策を決定している。また、同社は監査役会制度を採用しており、監査役は監査役会において定められた監査の方針及び業務分担に従い、法令及び定款に定められた事項ならびに重要な監査業務について協議するとともに、監査体制の充実を図っている。更に、コーポレートガバナンスを有効に機能させるために、取締役会がどのように貢献しているかを検証し、課題を抽出し、改善を図る目的で、2020年より、取締役会自身による取締役会全体の実効性についての分析・評価を開始し、その結果の概要を開示することとした。なお、エン・ジャパン単体(2020年11月現在)で、役員に占める社外取締役比率が40%、女性取締役比率も40%となっている。
2.中期経営計画(20/3期~22/3期)
同社は、2019年5月14日に中期経営計画(20/3期~22/3期)を公表していた。中期経営計画の基本方針は、①国内求人サイトは、売上高拡大重視から安定的な利益成長を重視、②国内人材紹介は、売上高成長・シェア向上による規模の拡大、③海外事業は、ベトナム・インドにリソースを集中、Tech領域の強化、④HR-Techは、積極的な投資を行い、高収益モデルを確立。最終年度である22/3期に、売上高850億円(19/3期比74%増)、営業利益230億円(19/3期比97%増)を目指すという数値目標であった。
しかし、2020年5月13日に中期経営計画の取り下げを行った。新型コロナウイルスによる経済活動の停止、顧客企業の業績悪化、景気後退及び採用活動の停滞等により、短期的には同社グループの業績に大きな影響が見込まれる一方で、構造的な人手不足要因等により、コロナ終息後は徐々に採用需要が回復する可能性も高い。こうした状況下、新型コロナウイルスの収束時期を予想することは極めて困難であり、現時点で中期経営計画を合理的に算定することが困難であるとの判断である。
なお、中期経営計画の基本戦略方針に大きな変更はなく、算定可能な状況になった場合に改めて公表される見込みである。
(同社決算説明資料より)
3.2021年3月期第3四半期決算
(1)2021年3月期第3四半期連結業績
|
20/3期 第3四半期 |
構成比 |
21/3期 第3四半期 |
構成比 |
前年同期比 |
売上高 |
41,904 |
100.0% |
31,116 |
100.0% |
-25.7% |
売上総利益 |
34,123 |
81.4% |
24,714 |
79.4% |
-27.6% |
販管費 |
25,924 |
61.9% |
19,669 |
63.2% |
-24.1% |
営業利益 |
8,198 |
19.6% |
5,044 |
16.2% |
-38.5% |
経常利益 |
8,176 |
19.5% |
5,150 |
16.6% |
-37.0% |
親会社株主に帰属 する四半期純利益 |
5,483 |
13.1% |
2,948 |
9.5% |
-46.2% |
(単位:百万円)
※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
売上高は前年同期比25.7%減収、営業利益は同38.5%減益
売上高は前年同期比25.7%減の311億16百万円。国内求人サイトの売上高は、前年同期比34.2%の大幅な減収となった。しかし、第1四半期(4-6月期)の売上高は前年同期比38.5%減の46億42百万円、第2四半期(7-9月期)の売上高は同36.4%減の51億96百万円、第3四半期(10‐12期)の売上高は同27.7%減の56億13百万円となり、四半期比で売上高が増加し、前年同期比の売上高減少率も改善傾向となった。全般的に回復基調が継続し、予算が大きい企業の受注が改善した。また、新型コロナ第3波の影響は、12月においては軽微であった。国内人材紹介の売上高は、前年同期比19.3%減の71億7百万円。第1四半期(4-6月期)の売上高は同7.8%減の28億12百万円、第2四半期(7-9月期)は26.2%減の22億6百万円、第3四半期(10‐12期)は24.5%減の20億89百万円となり、四半期比で売上高が減少したものの、前年同期比の売上高減少率は縮小した。EWJはハイクラス人材を対象としており、厳しい市況下においても一定の採用需要を獲得することができたものの、エン エージェントは、若手層を中心とした領域の採用需要の減少は大きく、減収幅が拡大した。海外事業の売上高は、前年同期比26.5%減の60億13百万円となった。第1四半期(4-6月期)の売上高は前年同期比19.1%減の22億08百万円、第2四半期(7-9月期)の売上高は30.1%減の19億53百万円、第3四半期(10‐12期)の売上高は30.3%減の18億50百万円となり、四半期比で売上高が減少し、前年同期比の売上高減少率も拡大した。海外事業は、会計上3ヶ月遅れて業績を取り込んでおり、予算比で大きな変動はない。売上高は第3四半期が底となり、第4四半期から改善が見込まれる。その他、HR-Techは、売上高が前年同期比3.5倍超の8億39百万円へ拡大した。人事・採用プラットフォーム「engage」は、総利用社数が31万7,000社(2020年12月現在)と順調に増加。第3四半期(10‐12期)の売上高は3億円台に到達した。
利益面では、変動費である広告宣伝費の削減を行った他、人件費や業務委託費の本格的な削減を進めたこと等により、総費用が260億71百万円と前年同期比22.6%減少した。営業利益は前年同期比38.5%減の50億44百万円。売上総利益率は同2ポイント低下し、売上高対販管費比率は同1.3ポイント上昇した。その結果、売上高営業利益率は16.2%と前年同期比3.4ポイント低下した。その他、第1四半期において連結子会社JapanWorkに係るのれんの減損を反映したことや非上場株式の投資有価証券評価損を計上したこと等により、7億30百万円の特別損失を計上した。
厳しい業界環境ではあったものの、コストを概ね想定通り削減する中、国内求人サイトを中心に売上高が上振れたことにより第3四半期(10‐12期)の業績は売上高、営業利益ともに会社計画を上回る進捗となった。
売上原価の主な費用
21/3期第3四半期(10-12月期)の売上原価は、前年同期比で22.5%減少した。主にIT派遣のFFI社(インド)で稼働が減少したことにより労務費が減少したことに加え、国内事業で業務委託関連の費用が減少した。
販管費の主な費用
21/3期第3四半期(10-12月期)の販管費は、前年同期比で30.5%減少した。広告宣伝費に加え、アウトソース関連費用等を本格的に削減した。
(2)セグメント別動向
国内求人サイト【エン転職、ミドルの転職、AMBI、エン派遣、エンバイト、その他関連商品販売等】
<累計比較>
|
20/3期3Q累計実績 (2019.4~2019.12) |
21/3期3Q累計実績 (2020.4~2020.12) |
前期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
23,485 |
– |
15,452 |
– |
-8,033 |
-34.2% |
営業利益 |
8,501 |
36.2% |
5,819 |
37.7% |
-2,682 |
-31.5% |
<四半期比較>
|
20/3期3Q実績 (2019.10~2019.12) |
21/3期3Q実績 (2020.10~2020.12) |
前年同期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
7,761 |
– |
5,613 |
– |
-2,148 |
-27.7% |
営業利益 |
2,456 |
31.6% |
2,435 |
43.4% |
-21 |
-0.9% |
エン転職は、売上高は計画を上回った。中小顧客の求人数が増加し、大口顧客は新年度に向けた採用活動が活性化し受注が順調に推移した。人材紹介会社向けサイトは、ミドル・ハイクラス領域が中心のため、他サイトと比べ減収幅は限定的となった。主に成約件数の増加により、想定を上回る着地となった。派遣会社向けサイトも全体では計画を上回った。事務派遣は大手顧客の案件が回復傾向となった。その他、バイト領域の戻りは緩やかとなったものの、介護案件はやや復調した。こうした環境下、利益は計画比上振れで着地した。費用が想定線となる中、売上が上振れたことが寄与した。
国内人材紹介【エンワールド・ジャパン、エン エージェント、 その他関連商品販売等】
<累計比較>
|
20/3期3Q累計実績 (2019.4~2019.12) |
21/3期3Q累計実績 (2020.4~2020.12) |
前期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
8,807 |
– |
7,107 |
– |
-1.700 |
-19.3% |
営業利益 |
901 |
10.2% |
332 |
4.7% |
-569 |
-63.2% |
<四半期比較>
|
20/3期3Q実績 (2019.10~2019.12) |
21/3期3Q実績 (2020.10~2020.12) |
前年同期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
2,767 |
– |
2,089 |
– |
-678 |
-24.5% |
営業利益 |
149 |
5.4% |
-76 |
-3.6% |
-225 |
-151.0% |
エン エージェントは、第3四半期の減収幅が拡大したものの、想定通りとなった。若手ポテンシャル層が中心であり、求人案
件数は改善したが、厳選採用化の影響により決定率の回復に時間を要している。EWJは、減収幅が10%台に縮小した。ハイスキル人材の需要は堅調であるものの、業界により好不調の差が大きく、全体としてコロナ前の水準へ需要が回復するのは来期以降となる見込み。こうした環境下、売上高の底が第3四半期となり、費用コントロールを徹底したものの、固定費割合が高く第3四半期のみでは営業赤字となった。
海外事業【ベトナム、インド、中国、タイ (求人サイト、人材紹介、IT技術者派遣)】
<累計比較>
|
20/3期3Q累計実績 (2019.4~2019.12) |
21/3期3Q累計実績 (2020.4~2020.12) |
前期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
8,179 |
– |
6,013 |
– |
-2.166 |
-26.5% |
営業利益 |
776 |
9.5% |
355 |
5.9% |
-421 |
-54.3% |
<四半期比較>
|
20/3期3Q実績 (2019.10~2019.12) |
21/3期3Q実績 (2020.10~2020.12) |
前年同期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
2,655 |
– |
1,850 |
– |
-805 |
-30.3% |
営業利益 |
181 |
6.8% |
169 |
9.1% |
-12 |
-6.6% |
海外子会社の業績は、3ヶ月遅れで取り込まれているため、予算比で大きな変動はなかった。第3四半期のみでは売上が減少したもののコスト管理を徹底した効果により利益率が改善した。売上は第3四半期を底に今後緩やかに回復する見込み。ベトナムは、ロックダウンの影響が反映された第2四半期を底に第3四半期の売上は緩やかに改善。コスト管理の徹底により、第2四半期の赤字から第3四半期は黒字化した。インドは、第3四半期の売上が底となり、第4四半期から改善する見込み。
国内その他事業・子会社【教育評価商品、新卒採用商品、ゼクウ、アウルス、 Brocante、新規事業開発他】
<累計比較>
|
20/3期3Q累計実績 (2019.4~2019.12) |
21/3期3Q累計実績 (2020.4~2020.12) |
前期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
1,552 |
– |
1,984 |
– |
+432 |
+27.8% |
営業利益 |
-87 |
-5.6% |
-5 |
-0.3% |
+82 |
– |
<四半期比較>
|
20/3期3Q実績 (2019.10~2019.12) |
21/3期3Q実績 (2020.10~2020.12) |
前年同期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
513 |
– |
665 |
– |
+152 |
+29.6% |
営業利益 |
-116 |
-22.6% |
22 |
3.3% |
+138 |
– |
売上高は、サブスク型の派遣会社向け応募管理システムを提供するゼクウ社が、一般事業会社にも拡販し、伸長した。また、フリーランス向け案件検索サイトを提供するブロカント社が今期から連結となり売上の増加に寄与した。優良企業との直接契約案件求人サイト「doocy job」を今後強化する方針である。利益面では、新規事業開発の先行投資を継続したものの、その他の事業の増益が寄与した。売上の上振れと費用未消化等により、第2四半期に続き第3四半期も四半期ベースで黒字化を達成した。
HR-Tech【engageおよび関連サービス販売】
<累計比較>
|
20/3期3Q累計実績 (2019.4~2019.12) |
21/3期3Q累計実績 (2020.4~2020.12) |
前期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
235 |
– |
839 |
– |
+604 |
+257.0% |
営業利益 |
-1,249 |
-531.5% |
-849 |
-101.2% |
+400 |
– |
<四半期比較>
|
20/3期3Q実績 (2019.10~2019.12) |
21/3期3Q実績 (2020.10~2020.12) |
前年同期比 |
|||
(百万円) |
利益率 |
(百万円) |
利益率 |
増減額(百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
110 |
– |
324 |
– |
+214 |
+194.5% |
営業利益 |
-486 |
-441.8% |
-236 |
-72.8% |
+250 |
– |
第3四半期(10-12月期)の売上は3億円台に到達した。多店舗・多職種保有企業を開拓したことにより、有料利用社数及び有料求人数が増加した。しかし、無料から有料利用への転換は、やや想定を下回った。これを受け現在、中長期観点で、顧客ターゲティングや営業の組織体制を再構築中である。利益面では、売上の増加及び一部費用の未使用により、第3四半期のみの赤字額は第2四半期比で縮小した。
(3)engageの状況
同社は、2020年9月にengageの大規模なサービスのリニューアルを実施した。顧客は新有料プラン「エンゲージ プレミアム」の利用により様々な求人サービスの有料枠へ掲載が可能となった。今回のリニューアルによって無料比でPVが23倍になるなど、有料求人の露出が大幅に向上したことで採用成功確率が高まっている。また、同社は有料利用方法を金額チャージ方式へ変更した。従来は、有料申し込み時には入金せず応募時に毎月請求・支払を行うことから同社及び顧客双方の対応が煩雑になるという問題を抱えていた。しかし、今回、初回最低5万円からの事前チャージ方式へ変更したことにより、顧客の利便性向上と最低発注額の底上げにつながるものと期待される。engageは総利用社数が31万社を突破し、利用企業数国内No.1の求人サービスへ成長している。
(同社決算説明資料より)
(同社決算説明資料より)
(同社決算説明資料より)
engageの展望
同社は、今後も有料プランの利用推進を通じてマネタイズを強化すると共に、長期的には「採用・入社後活躍のプラットフォーム」を目指し、engageの機能拡充を進めていく方針である。既にオンライン適性テスト「Talent Analytics」や離職予防ツール「HR OnBoard」、応募者管理ツール「Hirehub」など入社後の活躍・定着を支援する各種 HR-Techサービスとも連携が進んでいる。今後は労務管理、社員教育など周辺領域への拡張も視野に入れながら、採用から活躍・定着まで幅広い領域をカバーするサービスに成長させていく考えである。
(同社統合報告書2020より)
(4)財政状態
|
20年3月 |
20年12月 |
|
20年3月 |
20年12月 |
現預金 |
28,081 |
23,859 |
仕入債務 |
475 |
441 |
売上債権 |
5,736 |
3,692 |
未払法人税等 |
1,883 |
301 |
有価証券 |
2,047 |
2,031 |
流動負債 |
11,762 |
7,255 |
流動資産 |
37,065 |
30,833 |
固定負債 |
1,485 |
1,570 |
有形固定資産 |
1,021 |
669 |
負債 |
13,247 |
8,826 |
無形固定資産 |
7,712 |
7,334 |
純資産 |
38,648 |
36,456 |
投資その他 |
6,096 |
6,444 |
負債・純資産合計 |
51,896 |
45,282 |
固定資産 |
14,830 |
14,448 |
有利子負債合計 |
0 |
0 |
(単位:百万円)
※ 有利子負債=借入金(リース債務含まず)
20/12月末の総資産は前期末比66億14百万減少の452億82百万円。資産サイドでは、現預金や売上債権等が、負債・純資産サイドでは、未払法人税等や配当金の支払いによる利益剰余金や自己株式の増加等が主な減少要因。総資産の約68%を流動資産が占める等、資産の流動性が高い。自己資本比率も78.8%と、高水準を維持している。
(5)投資方針
DX事業の立ち上げと投資強化
同社は、新たに中小企業向けDX推進事業を立ち上げ、M&A・出資枠200億円の内、100億円をDX領域ヘ投資する。DX領域のスタートアップベンチャー等への出資・子会社化を通じて、これら企業より提供された商品を同社顧客へ提案・導入することで、顧客の生産性向上に貢献する方針である。
(同社決算説明資料より)
こうした投資方針のもと、同社は11月にSaaS(Software as a Service)領域で展開するベンチャー企業投資の強化を目指し、One Capital株式会社が運営する1号ファンド「One Capital 1号投資事業有限責任組合」(以下 OC1号ファンド)にLP出資することを決定した。今回出資する「OC1号ファンド」は、元セールスフォース・ベンチャーズ 日本代表であった浅田慎二氏と元ボストン・コンサルティング・グループManaging Director&Partnerであった坂倉亘氏が20年4月に設立したシード/アーリーステージで、特にSaaS領域に特化したベンチャーキャピタルファンドである。CEOの浅田氏は世界的なSaaS企業等における10年以上のスタートアップ投資及び投資先支援実績、COOの坂倉氏は世界的戦略コンサルティングファームにおける20年以上の大企業でのデジタル変革の支援実績と共に、日本のSaaS領域における投資、戦略に関して有数の実績及び知見を有している。同社は、浅田氏、坂倉氏を同社のDXソリューション事業の戦略アドバイザーに迎え、今回の投資を通じ、SaaS領域の中でも特にSales Tech分野において、新たな技術やサービスを有するスタートアップ企業と協業する方針である。それにより、新規サービスの創出や展開につなげると共に、同社の15万社を超える顧客である中堅・中小企業に対し、コロナ禍において著しく下がっている営業生産性の向上、世界先進国でも低いと言われている労働生産性の向上について積極的に貢献していきたいと考えている。
(6)投資実績(2019年4月以降の累積)
総額約30.7億円のM&A及び出資を実施
同社は、国内外のIT・デジタル領域やニッチ領域に強みを持つ人材関連を中心に投資を行う方針を掲げており、2019年4月~2020年12月までに累積で約30.7億円のM&Aと出資を実施した。
また、DX事業立ち上げ・投資強化の第1弾として、セールステックカンパニーの「オンリーストーリー社」へ出資(2020年6月)を行った。
M&A |
11.7億円 |
◆ブロカント社(国内最大級のITフリーランス向け案件情報サイト 「FREELANCE START」を運営)など |
出資 |
19.0億円 |
◆Hajimari 社:旧ITプロパートナーズ(ITフリーランス・起業家支援事業)◆オンリーストーリー社(経営者マッチングプラットフォーム運営等) ◆One capital 他、 国内外のテクノロジー関連・DX事業推進に関連したファンド など 計22件の出資 |
*ブロカント社は自己株式による取得約5.9億円
(7)新型コロナウイルス感染症拡大抑止に向けた対応
同社は、新型コロナウイルス感染拡大抑止と従業員の安全性確保および生産性向上のため下記の様々な対策を実施している。
● 各種申請・決裁・請求書などの電子化
● 在宅勤務手当の支給
● 通勤定期代支給を廃止し、実費精算
● 営業活動や求職者対応も、オンラインでの活動を継続
● 社内に収録スタジオを新設、社内外のコミュニケーションをオンライン化
● 当期中にオフィス面積を40%程度縮小
● バーチャルオフィス「Ovice」を導入し、リモートワーク下での社内コミュニケーションを活性化
(同社決算説明資料より)
4.2021年3月期業績予想
(1)2021年3月期連結業績
|
20/3期 |
構成比 |
21/3期 予想 |
構成比 |
前期比 |
売上高 |
56,848 |
100.0% |
41,543 |
100.0% |
-26.9% |
売上総利益 |
46,397 |
81.6% |
32,919 |
79.2% |
-29.0% |
販管費 |
35,392 |
62.3% |
26,789 |
64.5% |
-24.3% |
営業利益 |
11,005 |
19.4% |
6,129 |
14.8% |
-44.3% |
経常利益 |
11,057 |
19.5% |
6,261 |
15.1% |
-43.4% |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
7,125 |
12.5% |
3,741 |
9.0% |
-47.5% |
(単位:百万円)
21/3期連結累計期間の業績予想は、前期比26.9%減収、同44.3%営業減益
第3四半期が終了し、21/3期の会社計画は、売上高が前期比26.9%減の415億43百万円、営業利益が同44.3%減の61億29百万円の予想から修正なし。緊急事態宣言の影響は、昨年4月よりも少ないと想定しているものの、採用の一時停止や期ズレなどの影響が流動的であることから、同社は保守的にみて通期の業績予想を据え置いた。
売上高面は、今期の採用需要は緩やかな回復を前提としており、売上高は第2四半期~第3四半期が底となり、第4四半期より増加傾向が強まると想定している。
費用面は、IT派遣のインドFFI社において売上減少に伴い原価が減少するなど、売上原価が前期比17.5%減少する。また、販管費において広告宣伝費及びアウトソース関連費用を中心に削減を行う他、国内・海外の人員減少や各種インセンティブの減少により人件費も減少する予定であり、販管費も同24.3%減少する見込み。売上高総利益率は前期比2.4ポイント低下の79.2%、売上高対販管費比率は、2.2ポイント上昇の64.5%の計画。広告宣伝・販促費は56億40百万円と前期から54億98百万円(前期比49.4%減)減少する見込み。この結果、売上高営業利益率は14.8%と前期比で4.6%低下する予想である。
また、1株当たりの配当も、前期末から35.1円減配の39.7円の予定を据え置き。同社の配当還元方針である配当性向50%を維持する方針である。
管理会計ベースの21/3期のセグメント別売上高・営業利益(会社計画)
|
20/3期 |
21/3期 |
増減 |
増減率 |
|
国内求人サイト |
売上高 |
321.2 |
206.1 |
-115.1 |
-35.8% |
営業利益 |
117.3 |
73.2 |
-44.1 |
-37.6% |
|
営業利益率 |
36.5% |
35.5% |
– |
-1.0P |
|
国内人材紹介 |
売上高 |
118.7 |
95.0 |
-23.7 |
-20.0% |
営業利益 |
14.2 |
4.1 |
-10.1 |
-71.3% |
|
営業利益率 |
12.0% |
4.3% |
– |
-7.7P |
|
海外事業 |
売上高 |
107.4 |
78.8 |
-28.6 |
-26.7% |
営業利益 |
9.1 |
4.4 |
-4.7 |
-52.1% |
|
営業利益率 |
8.5% |
5.5% |
– |
-3.0P |
|
HR-Tech |
売上高 |
4.7 |
12.6 |
+7.9 |
+168.9% |
営業利益 |
-19.4 |
-11.9 |
+7.5 |
– |
|
営業利益率 |
-412.8% |
-93.9% |
– |
+318.9P |
|
その他事業・子会社 |
売上高 |
21.0 |
26.3 |
+5.3 |
+25.3% |
営業利益 |
-2.0 |
-1.5 |
+0.5 |
-23.0% |
|
営業利益率 |
-9.5% |
-5.9% |
– |
+3.6P |
|
全社調整 |
売上高 |
-4.8 |
-3.4 |
+1.4 |
– |
営業利益 |
-9.2 |
-7.0 |
+2.2 |
– |
|
連結 |
売上高 |
568.4 |
415.4 |
-153.0 |
-26.9% |
営業利益 |
110.0 |
61.3 |
-48.7 |
-44.3% |
|
営業利益率 |
19.4% |
14.8% |
– |
-4.6P |
(単位:億円)
急激な採用需要の縮小により、特に国内求人サイトの売上高とセグメント利益が大幅に減少する計画となっている。また、成功報酬型サービスは、実際の営業活動や成約から2~4か月程度、売上計上が後ろにずれる傾向があり、海外事業も会計上、3ヶ月遅れて業績を取り込んでいることが影響する。
21/3期の費用計画
|
20/3期 |
21/3期 |
増減 |
増減率 |
原価 |
104.5 |
86.2 |
-18.2 |
-18% |
販管人件費 |
141.9 |
130.6 |
-11.3 |
-8% |
広宣販管費 |
111.3 |
56.4 |
-54.9 |
-49% |
その他販管費 |
100.5 |
80.8 |
-19.7 |
-20% |
総費用 |
458.4 |
354.1 |
-104.3 |
-23% |
(単位:億円)
売上原価の減少は主にIT派遣のインドFFI社の売上減少が、販管人件費の減少は国内及び海外の人員減少と各種インセンティブの減少が影響する。また、広告宣伝費の減少はオンライン広告を中心に売上の減少に応じてコントロールするものであり、その他の販管費の減少はエン・ジャパン単体を中心にアウトソース関連費用等を削減するものである。
四半期毎の業績推移
|
2021年3月期 第1四半期 実績 |
2021年3月期 第2四半期 実績 |
2021年3月期 第3四半期 実績 |
2021年3月期 第4四半期 会社予想 |
売上高 |
10,442 |
10,208 |
10,466 |
10,427 |
総費用 |
9,193 |
8,539 |
8,338 |
9,341 |
営業利益 |
1,248 |
1,669 |
2,126 |
1,085 |
(単位:百万円)
緊急事態宣言の影響は、昨年4月よりも少ないと想定しているものの、採用の一時停止や期ズレなどの影響が考慮され、第4四半期(1-3月期)の売上と営業利益は第3四半期(10-12月期)を下回る保守的な会社計画となっている。
(2)株主還元方針
同社は、新型コロナウイルスによる業績影響を精査した結果、今期の株主還元方針は変更せず、配当性向50%を維持することを決定した。同社は、2020年3月より、財務の健全性を担保した上で、株主価値向上に資する投資及び株主還元を行うとした株主還元方針を定めている。
具体的な施策は、以下の通りである。
◆配当性向50%
◆中計期間内において総額200億円をM&A・出資を中心とした成長投資に使用
◆M&A及び出資を優先とし、投資状況(可能性)を勘案した上で、必要に応じて自社株買い
今期は、前期と比べ1株当たり35.1円の減配を計画しているものの、今後業績が上振れとなれば配当予想が見直される可能性が高い。
5.今後の注目点
21/3期第3四半期(10-12月)決算において、売上に占める比率が最も大きく、同社の業績動向に最も大きなインパクトを与えるエン転職が会社の想定を上回って着地したことは注目すべきであろう。中小顧客の求人数が増加し、加えて、採用予算が大きい大口顧客においても新年度に向けた採用活動が活性化している模様である。新型コロナウイルス感染症拡大に苦しめられた今期であったが、来期の本格的な業績回復に向けてスタートが切られたとの印象を受ける。一方で、第3四半期が終わった段階で営業利益が通期の会社計画に対し約82%の高い進捗率となっているにもかかわらず、同社は通期の業績予想を据え置いた。これは、緊急事態宣言の再発令による採用の一時停止や期ズレなどの影響を考慮したものである。来期の本格的な業績拡大に対する確信度を強める意味でも第4四半期の採用市場の動向をチェックする必要がありそうである。続く第4四半期のエン転職をはじめとする国内求人サイトの業績動向が注目される。
また、9月に大規模なサービスのリニューアルを行ったengageは、有料求人の露出が大幅にアップし、無料対比23倍とPVが急拡大した。また、有料利用社数と有料求人数も増加し、今第3四半期(10-12月期)のengageの売上高は、前年同期比で約3倍の3億円台に到達するなど順調に拡大している。こうした一方で、同社では無料から有料利用への転換のペースにやや不満を持っているようである。これに対応し、同社は中長期観点での顧客ターゲティングや営業の組織体制の再構築に早速着手した。流石のマネジメントの対応力の速さである。engageの有料利用への転換が加速し、今後どれ位の売上高拡大に結び付くのか、取組の成果が注目される。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
<組織形態および取締役・監査役の構成>
組織形態 |
監査役会設置会社 |
取締役 |
5名、うち社外2名 |
監査役 |
3名、うち社外3名 |
◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日: 2020年6月26日
<基本的な考え方>
当社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えております。そのために、当社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、当社グループの健全な成長のため、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り組んでおります。また、役職員の倫理観・誠実さを高めることは、様々なステークホルダーの真の信頼を得るうえで、基本的な前提となると考えております。今後もコンプライアンスに関する教育の徹底等内部管理体制の更なる整備を進め、これを適正に機能させることによって、健全な経営を確保してまいります。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
【補充原則4-8】
当社は、独立社外取締役を1名選任しております。社外取締役井垣 太介は、東京証券取引所の有価証券上場規定第436条の2に規定する独立役員の要件をすべて満たしており、候補者と一般株主との間に利益相反を生じるおそれがないと判断しておりますが、候補者の所属する法律事務所の方針に従い、独立役員として指定、届け出は行っておりません。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく主な開示>
【原則1-4】
上場株式を保有しないことを原則としますが、業務提携その他経営上の合理的な目的に基づき上場株式を保有する場合には、その目的に応じた保有であることを定期的に確認し、中長期的な視点で保有目的にそぐわないと判断した企業の株式については、株価や市場動向等を考慮して売却いたします。政策保有株式に係る議決権行使については個別に中長期的な視点での企業価値向上、株主還元向上につながるかどうか等の視点に立って判断しますが、対象会社の企業価値を毀損するおそれがある議案については特に留意して判断します。
【原則1-7】
当社は、関連当事者取引の範囲の把握及び取引を適切に管理するためのフローを明確にするため、「関連当事者取引 管理ガイドライン」を制定しております。関連当事者の範囲については、総務部が作成及び年一回更新する「調査票」により把握しており、関連当事者取引が発生する場合には、その重要性によって事前に取締役会による決議もしくは「稟議・申請規程」に基づく決裁を必要としております。実施した関連当事者取引については、管理本部長がその重要性を「関連当事者開示にする会計基準適用指針」に基づき判断したうえで、その概要を有価証券報告書等において開示しております。
【原則2-6】
当社は、企業年金の制度がございません。従いまして、本件に関しまして当社の財政状況に対するリスクが生じることはありません。 将来、導入を検討する場合がございましたら運用に対する十分なスキルを有した人材の配置を検討いたします。
【原則3-1】
(ⅰ)当社は、「『人間成長』の実現」として、「成果を求められる日々の働く場で、仕事の能力を高め、精神面だけでなく、物質面(収入面)でも豊かになること、つまり心物両面で豊かになること」を経営理念としております。