(4394)エクスモーション 積極的な投資でのV字回復に期待

2020/11/05

 

渡辺 博之 代表取締役社長

株式会社エクスモーション(4394)

 

 

企業情報

市場

東証マザーズ

業種

情報・通信

代表者

渡辺 博之

所在地

東京都品川区大崎2-11-1 大崎ウィズタワー23階

決算月

11月

HP

https://www.corporate.exmotion.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,401円

2,849,471株

3,992百万円

10.6%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

15.00円

1.1%

21.06円

66.5倍

497.16円

2.8倍

*株価は10/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2016年11月(実)

622

123

123

80

43.93

1,330.00

2017年11月(実)

694

125

125

85

45.84

1,400.00

2018年11月(実)

834

145

146

99

45.58

28.00

2019年11月(実)

976

187

190

140

52.42

15.00

2020年11月(予)

865

76

87

60

21.06

15.00

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。株式分割 2018年3月1:50、2019年6月1:2(EPSは遡及修正)。

 

 

(株)エクスモーションの2020年11月期第3四半期決算の概要と通期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年11月期第3四半期決算概要
3.投資活動の状況
4.2020年11月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 20/11期3Q(累計)前年同期比9.4%の減収、同61.4%の営業減益。上期に新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことに加え、コロナ禍による景気悪化に備えて即戦力の中途採用を抑制した影響が3Q(6-8月)に顕在化し売上が減少。既存領域と新領域における投資活動の加速と事業拡大に向けた増員による営業費用の増加が負担になった。

     

  • 通期予想は前期比11.4%の減収、同59.3%の営業減益。上期は、一部顧客でのプロジェクトの中断、コンサルティング要員の自宅待機、更にはトレーニングサービスの開催延期等、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、3Q(6-8月)は、中途採用抑制の影響が顕在化し、期末にかけての受注を伸ばすことができなかった。ただ、今期のコスト増要因となる既存領域及び新たな領域での投資は順調に進捗しており、配当も期初発表の1株当たり15円の期末配当を実施する予定。

     

  • 主力のコンサルティング事業は採用抑制の影響で3Qに受注を伸ばせなかったが、CASE関連の支援やMBSE(モデルベースシステム開発)支援を中心に需要は堅調。また、中期的な成長を担う投資では、コンサルティング事業において、これまでリーチできなかった顧客層の開拓を目的に実践型ナレッジ提供サービスの開発を進めており、21年1月のリリースを予定している。また、新たなビジネス領域であるビジネス領域&テクノロジー領域への進出を目的とした投資では、Z世代の若者を発掘・育成するプログラムを開始した他、来期中の外部公開を目指して、最新テクノロジー活用人材育成のためのコンテンツ開発を進めている。

     

     

1.会社概要

組込みソフトウェアの開発支援に特化したコンサルティングを展開しており、教育・人材育成やツールの提供等も手掛けている。アナログから完全デジタル化への移行や自動運転・EV開発等でいち早く、高度な組込みソフトウェアの開発需要が顕在化した自動車分野で豊富な実績を有し、自動運転時代のソフトウェア開発に不可欠な“技術参謀”を自認。二輪車、ロボット、医療機器等へ取引先が広がりを見せている。
社名の「eXmotion」は、“emotion:感動” と “X:最大限や幾重もの” を組み合わせた造語。「エクスモーションが提供するサービスにより、お客様とともに、大きな感動を分かち合うことができるように」との願いが込められている。

 

尚、ソフトウェア開発等を手掛ける(株)ソルクシーズ(証券コード4284)が発行済株式数の過半数を所有している。グループ収益へ貢献しているが、取引関係はなく、経営は完全に独立している。

 

 

【企業理念 : ITがますます重要になる時代、「高品質なソフトウェア」を通して新しい社会の実現に貢献していきます。】

組込みシステムの開発現場は、大規模・複雑化への対応に追われ、効率的な組込みシステム開発への変革が求められている。
同社は、「お客様の変革を支援し、成功に導く」をミッション(存在意義)として掲げ、「実践による成功体験と、そこから生まれる感動こそが変革を可能にする」、という価値観と行動規範の下、「お客様の変革と成功をともに分かち合える」「メンバー(社員)どうしが成長しあえる」、というビジョン(思い描く理想像)をもって、顧客企業の組込みシステム開発の変革を支援している。

 

【事業内容】

コンサルティング事業の単一セグメントだが、コンサルティングを中心に、教育・人材育成やツールの開発・販売も手掛けている。

 

コンサルティング
自動車やロボット、デジタル機器等の製品に組込まれる「組込みソフトウェア」の品質改善に特化したコンサルティングサービスを提供している。同社のコンサルティングは、従来型の提案主体のものではなく、提案した内容を自ら実践し、直接課題解決まで手掛けるワンストップ型の実践的なスタイルを特徴としている。

 

「問題発見 ⇒ 提案 ⇒ 問題解決&実践」をワンストップで解決する実践的なコンサルティグスタイルに専門特化

(同社資料を基に作成)

 

メーカーが苦手とする分野にフォーカスしたコンサルティング(ソフトウェア・エンジニアリング)
モデリング技術を中心に、組込みソフトウェア開発に有効な技術領域を得意としており、デジタル化や自動運転・EV開発で早くから需要が顕在化していた自動車分野(売上高全体の約9割を占める)では、国内の自動車メーカーやサプライヤーに対するモデルベース開発の導入・展開や機能安全への対応等の支援で豊富な実績を有する。尚、モデリングとは、システムの開発において、業務の流れや構造などを抽象化し、全体像を把握するシステム構築技法であり、モデリング技術を用いたモデルベース開発は組込みシステム開発のプロセスを改善するための手法の一つである。
例えば、自動運転に関して言えば、自動車メーカーは自動運転に必要なセンサー・フュージョン(どのようなセンサーを使って、どう物を認識するか等)の開発には強いが、その機能を実現するためのソフトウェアの開発に関する技術やノウハウは乏しい。しかも、プロセッサやメモリの高機能化でソフトウェアが大規模化・複雑化していることに加え、開発に当たっては、どのように開発すれば、将来の機能追加に対応できるか、或いは、機能追加の時のテストが少なく済むか等も考慮して開発する必要があり、適切なコンサルティング(ソフトウェア・エンジニアリング)が必須。自動車に限らず、こうしたメーカーが苦手とする分野にフォーカスして支援しているのが、同社のコンサルティングである。

 

 

教育・人材育成
コンサルティングで同社が活用するエンジニアリング手法については、同社社内で技術習得用のトレーニング教材を独自開発しており、開発したトレーニング教材はコンサルティング時の技術導入に活用することはもちろん、人材育成用トレーニングサービスとして顧客に販売している。また、セミナーやトレーニングのサービスも提供している。

 

 

ツール提供(開発・販売)
コンサルティングで実績のあるソリューションの一部は、同社以外の技術者でも低価格で利用できるようにツールとして提供している。現在は、ソフトウェアの設計・実装品質を診断するC言語用品質診断ツール「eXquto」、MATLAB/Simulinkモデルの品質を診断(定量化・可視化)するツール「MODEL EVALUATOR」、アーキテクチャ設計モデルと詳細設計モデルを相互に変換するツール「mtrip」の3製品を提供している。

 

2.2020年11月期第3四半期決算概要

2-1 第3四半期(6-8月)非連結業績

 

19/11期 3Q(6-8月)

構成比

20/11期 3Q(6-8月)

構成比

前年同期比

売上高

237

100.0%

212

100.0%

-10.3%

売上総利益

110

46.7%

81

38.5%

-26.1%

販管費

58

24.8%

66

31.2%

+12.6%

営業利益

51

21.8%

15

7.3%

-70.1%

経常利益

52

22.1%

17

8.3%

-66.4%

親会社株主帰属利益

36

15.4%

12

5.7%

-66.7%

* 単位:百万円

 

前年同期比10.3%の減収、同70.1%の営業減益
一部顧客の新型コロナウイルス感染対策の影響は第2四半期に収束したが、第3四半期は採用抑制等による影響で売上高が2.1億円と前年同期比10.3%減少した。既存領域と新領域における投資活動を更に加速したことで売上総利益が同26.1%減少する一方、事業拡大に向けた増員で販管費が同12.6%増加したため、営業利益が15百万円と同70.1%減少した。

 

 

 

2-2 第3四半期(累計)非連結決算

 

19/11期 3Q(累計)

構成比

20/11期 3Q(累計)

構成比

前年同期比

売上高

704

100.0%

637

100.0%

-9.4%

売上総利益

330

47.0%

256

40.2%

-22.5%

販管費

182

25.9%

199

31.2%

+9.3%

営業利益

148

21.1%

57

9.0%

-61.4%

経常利益

151

21.5%

61

9.6%

-59.6%

親会社株主帰属利益

104

14.8%

41

6.5%

-60.1%

* 単位:百万円

 

前年同期比9.4%の減収、同61.4%の営業減益
売上面では、一部顧客でのプロジェクトの中断、コンサルティング要員の自宅待機、更にはトレーニングサービスの開催延期等、上期に新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことに加え、第3四半期(6-8月)は上記の通り、感染拡大による景気悪化に備えて即戦力の中途採用を抑制(厳選採用に切り替え)した影響が顕在化した。

 

受注面では、主要企業の下期となる10月以降の契約更新は概ね継続しており(契約期間は3ヶ月または6ヶ月)、ニューノーマル対応でリリースしたオンライントレーニング(感染予防対策も兼ねている)の受注も堅調に推移している。この結果、第3四半期末の受注残は1.6億円と前年同期末比9.2%の減少にとどまっている。また、通期の予想売上高8.6億円に対する受注見込は97%(10月時点)に達しており、通期予想の達成に不安のない水準にある。

 

採用活動では、中途採用は新型コロナウイルス感染症による景気の動向に注視した厳選採用を維持しているため、第3四半期末までに6名にとどまる。一方、新卒採用(2021年4月入社:エンジニア)については、情報系の学生を中心に多数の応募があり、4名が内定を受諾している。第3四半期末のコンサルティング要員数は52名(前年同期比5名増)。

 

投資活動は、新型コロナウイルス感染症の影響で中断した一部プロジェクトへの要員投入とテレワークによる作業効率向上により、想定以上の進捗で推移している。既存領域の投資であるコンサルティング業務のコア資産のデジタル化・ストック化投資については、コンテンツサービス「Eureka Box(ユーリカ・ボックス)」の開発が進んでおり、21年1月のサービス開始に向け、11月開催のET&IoT展にβ版が出展される予定。一方、ビジネス&テクノロジー領域への進出に向けた投資では、Z世代(1990 年代後半以降に生まれた世代)の若者を発掘・育成するプログラム「DeruQui」(デルクイ)のトライアルを6月1日に開始し、9月にはトライアル第二弾として企業の有料協賛による「起想ゼミ」を開始した。

 

2-3 既存事業の状況

新型コロナウイルス感染症の影響は第2四半期に収束しており、通常状態に戻ってきている。コンサルティング事業では、主力の自動車分野において、CASE関連の次世代向け支援要請が堅調に推移している他、MBSE(モデルベースシステム開発)支援の需要も増えている。また、オンラインコンサルティングにより、遠方の顧客に対する効率的支援が可能になり、生産性も向上している。一方、教育事業では、対面型の開催からオンライン開催に切替えたことで、今夏以降、再開や新たな受注獲得が増えている。

 

2-4 財政状態

 

19年11月

20年8月

 

19年11月

20年8月

現預金

1,272

1,275

負債

122

75

流動資産

1,421

1,388

純資産

1,391

1,398

固定資産

92

85

負債・純資産合計

1,513

1,474

* 単位:百万円

 

第3四半期末の総資産は前期末との比較で39百万円減の14.7億円。手元流動性比率が約17ヶ月と現預金は潤沢。自己資本比率も94.8%(「NEXT」1000自己資本比率ランキング13位:7月28日付日本経済新聞)と高水準を維持しており、引き続き経営の健全性を維持している。

 

 

3.投資活動の状況

既存領域と新たな領域において、下記の投資活動を行っている。

 

3-1 既存領域

“コア資産のデジタル化・ストック化により、コンサルティング事業のスケーリングを図る”ことを目的に、実践型ナレッジ提供サービスの事業化に取り組んでいる。同社は、コンサルティングのコア資産(教育、教材、ツール)をデジタル化して社内でのナレッジの共有を可能にし、コンサルティングの一段の底上げに取り組んでいるが、デジタル化した資産の一部をナレッジサービス「Eureka Box(ユーリカ・ボックス)」として外部へ提供する。2021年1月からのサービス開始を予定しており、これまでリーチできなかった顧客層(コンサルティングによる解決ではなく、「Eureka Box」のナレッジを基に独力で解決できる層)の開拓につなげていきたい考え。
尚、「Eureka Box」は、「ひとりひとりのエンジニアを“使える”ナレッジで側から支える」をコンセプトに開発され、今夏に社内運用を終了した。社外協力者による効果・検証の後、β版を公開し、11月開催のET&IoT展への出展が予定されている。

 

 

(同社資料より)

 

3-2 新たな領域

“新たにビジネス&テクノロジー領域への進出を図る”ことを目的に、投資を行っている。ビジネス領域では、Z世代の若者を発掘・育成するプログラム「DeruQui」(デルクイ)のトライアル第一弾を6月1日に開始し、9月からは企業も参加するトライアル第二弾を開始した。トライアル第二弾では、トライアル第一弾で発掘した約20 名のイノベータの卵が参加する「起想ゼミ」に協賛企業3社が参加する。
一方、テクノロジー領域では、最新テクノロジー活用人材を育成するためのコンテンツの開発を進めている。6月に社内向けの入門編をリリース(5タイトル)しており、現在、社内での人材育成に活用中である。次年度中の外部公開を予定している。

 

Z世代の発掘育成プログラム「DeruQui」(デルクイ)

(同社資料より)

 

「IT 業界の“イノベータの卵”を活性化させ、IT を活用したイノベーション創出を支援するサービス」の確立を目指し、2020 年 6 月にトライアルを開始した。昨今ではイノベーションに加え、ウィズコロナ・アフターコロナにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性の高まりもあり、その担い手としてデジタルネイティブ世代である Z 世代への注目が集まりつつある。「DeruQui」では、Z 世代の中でもイノベーションへの挑戦志向を持った人材にフォーカスし、「発掘・成長・挑戦」の包括的サービスを企業とZ世代の双方に提供していく。
トライアル第一弾
Z世代の中で、挑戦志向とイノベータとしての適性を持った人材がどれだけいるのかを検証するため、発掘の場である「起想ゼミ」を 50 回実施した。「起想ゼミ」は Z 世代と、様々な業界の気鋭の先輩社会人(メンター)が多様なテーマで議論を行う場であり、その中でゼミ生の個性を尊重して更に磨き上げながら、イノベータの卵を発掘していく。
トライアル期間中、年齢や専攻などバックグラウンドの異なる国内外の学生 50 名超(延べ 200 名超)が参加し、その半数以上が個性豊かなイノベータの卵として発掘された。Z世代の挑戦志向とイノベータ適性は想定以上に高く、ビジネスとしての可能性の大きさを再認識したと言う。また、参加者の 8 割がリピータとなり、参加者からの紹介も 10 人を超える等、「個性を重視、尊重することがZ世代の共感を呼ぶ」という仮説が正しいことを確認できた。

 

トライアル第二弾
トライアル第一弾で発掘した約 20 名のイノベータの卵が参加する「起想ゼミ」に協賛企業が参加する。協賛企業は、ゼミへの参加を通じて、「挑戦志向とイノベータ適性を持った Z世代のポテンシャル」、「個性を重視する Z 世代が企業に何を求めるか」を実感し、ここで得られた知見を企業の今後の人材戦略策定に活かしていく。尚、同社は様々な企業の経営層に対して「DeruQui」の紹介と提案を行ってきたが、その中で協賛として 3 社のトライアルへの参画が決定した。

 

概要

期間

2020年9月20日(日) ~ 2020年10月24日(土)

内容

起想ゼミ(計14回開催)のち、選抜者による修了発表会

実施方法

フルオンライン

対象学生

挑戦志向を持った国内外の学生20名程度

参加協賛企業

3社(2020年9月18日現在)

 

今後の展望
学生向けトライアル第二弾の結果を踏まえ、Z世代・企業双方にとってより魅力的なものになるようプログラムを改善すると共に、企業協賛による「起想ゼミ」を本格化していく。また、「自社の若手エンジニアに参加させたい」という声をいくつかの企業から寄せられており、今後トライアルを実施する予定。多くの学生が参加できるよう、大学や高専を巻き込んだモデルも検討している。この他、地方自治体や地元企業、大学と連携して、地方発のイノベーションを活性化させるモデルも検討中であり、連携に向けた話し合いを開始した。

4.2020年11月期業績予想

4-1 通期非連結業績

 

19/11期 実績

構成比

20/11期 予想

構成比

前期比

期初予想

予想比

売上高

976

100.0%

865

100.0%

-11.4%

1,035

-16.4%

営業利益

187

19.2%

76

8.8%

-59.3%

152

-49.7%

経常利益

190

19.5%

87

10.1%

-54.1%

153

-43.3%

当期純利益

140

14.4%

60

6.9%

-57.2%

96

-38.1%

* 単位:百万円

 

前期比11.4%の減収、同59.3%の営業減益予想
10月8日に通期の業績予想を修正した。上期は、一部顧客でのプロジェクトの中断、コンサルティング要員の自宅待機、更にはトレーニングサービスの開催延期等、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、第3四半期(6-8月)は、中途採用抑制の影響が顕在化し、期末にかけての受注を伸ばすことができなかった。このため、売上高・利益共に期初予想を下回る見込み。

 

配当予想に変更はなく、1株当たり15円の期末配当を実施する予定。

5.今後の注目点

上期に新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことに加え、中途採用を抑制したことで下期の受注を伸ばすことができず業績予想を修正した。しかし、主力のコンサルティング事業はCASE関連の支援やMBSE(モデルベースシステム開発)支援を中心に需要が堅調なようだ。順調に採用が進めば、来期はV字回復が期待できるのではないだろうか。また、中期的な成長を担う投資が順調であることも確認できた。コンサルティング事業において「Eureka Box」の開発が21年1月のリリースに向け順調に進んでおり、ビジネス領域ではZ世代の若者を発掘・育成するプログラムへの企業の有料参加が始まった。テクノロジー領域への進出に向け、来期中の外部公開を目指している最新テクノロジー活用人材育成のためのコンテンツも、開発は順調なようだ。6月に社内向けの入門編5タイトルをリリースしており、現在、社内での人材育成に活用中である。今後の展開に期待したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

8名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2020年07月13日)
基本的な考え方
当社は、企業価値を持続的に高めていくためにコーポレート・ガバナンスの充実が重要であると認識し、経営の効率性・健全性の確保および適時適切な情報開示に努めてまいります。
当社は2017年2月開催の定時株主総会の決議によって、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置する監査等委員会設置会社へ移行しております。経営の効率性確保と責任ある経営の維持という観点から、当社の規模・業務内容には上記制度が最も適切であると判断しております。社外取締役が過半数を占める監査等委員会の設置により、客観的かつ中立的な立場から経営監視機能が発揮されるとともに、社外取締役の参加により取締役会の業務執行上の監督機能が強化され、経営の健全性が確保されるものと考えております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施しております。

 

 

 

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