UT グループ株式会社(2146 JASDAQ)
新中期経営計画の達成確度の向上でさらなる上昇余地
ベーシックレポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
石井 弘之
非正規雇用への「安心」「つながり」「成長」の提供が強み
当社は、現CEOの若山陽一社長が、24歳、1995年に日本の強みである「モノづくり」に貢献する人材派遣・請負として起業。非正規雇用に対する①「安心」→正社員(無期雇用)派遣、②「つながり」→チーム派遣、③「成長」→キャリア形成支援の提供が強み。半導体の大規模工場中心に成長。2003年に上場し、2007年には持株会社へと改組。現在はUTグループ株式会社として上場。前中期経営計画(2012年3月期~2016年3月期)で、脱半導体、技術者派遣への進出、採用力の強化等により、売上高は2.2倍の440億円、営業利益は1.7倍の24億円、技術職社員数は2倍の10,000名へ。
3倍成長の新中期経営計画の達成確度が向上
新中期経営計画(2017年3月期~2021年3月期)で成長加速。新ビジョン「日本全土に仕事をつくる」のもと、「規模の拡大」「機能強化」「領域拡大」により「モノづくり分野No.1」「圧倒的なキャリア形成支援力」「リーディングカンパニーへの飛躍」の実現を目指す。2021年3月期においては、売上高、営業利益、技術職社員数ともに5年間で約3倍の、1,450億円、82億円、29,000名が目標。2021年3月期のEPSは157円へ。足元の実績、M&A等により新中期経営計画の目標達成の確度が向上している。
20%超の投下資本利益率による企業価値の上昇余地
注目されるのは効率的な事業モデルにより、投下資本利益率が20%を超える高い水準である点。当社はストックオプションにより潜在株15%程度が長期的に増加する可能性があるが、新中期経営計画が達成する前提で、EVA®法で企業価値を推計すると、潜在株の完全希薄化後でも、理論株価は2,200円程度の可能性。さらなるアップサイドが顕在化すれば一段の上昇の可能性も視野に。
( EVA®は米国スターンスチュワート社の登録商標)
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