フィックスターズ (3687 東証マザーズ)

2015/01/13

マルチコアプロセッサ対応ソフトウェア開発が主力事業の技術志向型ベンチャー企業
成長性や高収益性、事業戦略が再評価され、株価見直しの局面があると考える

業種:情報・通信業
アナリスト:大竹  喜英

1.会社概要
・フィックスターズ(以下、同社)は、02 年 8 月創業の技術志向の強いベン チャー企業である。
・マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化及 び最適化と、省電力かつ高速 I/O を実現する新メモリ技術を活用したア プリケーションの高速化を通じて、トータルソリューションを提供している。

2.事業展開と業績
・14/9 期連結業績は売上高 2,938 百万円(前期比 70.3%増)、経常利益 437 百万円(同 69.8%増)と大幅に増加し、同社事前予想をも上回った。
・15/9 期以降はソフトウェア・サービス事業の好調に加え、ハードウェア基 盤事業が収益の増加にさらに貢献すると予想される。
・15/9 期についての同社の業績予想(前期比 13.5%増収、3.6%経常増益) は保守的であるとみており、証券リサーチセンター(以下、当センター) では 2 桁増益が続くと予想した。順次見直しが入り、上方修正される可 能性が高いと考える。

3.非財務面の分析
・「Speed up your Business」のコーポレートメッセージは明確で、エンジニ アの質も高い。共同開発者でもある取引先は国内大手企業であり、特に 東芝との技術提携は知的資本として大きな財産となっている。

4.経営戦略
・マルチコア向けソフトウェア開発とその周辺事業に特化した経営戦略は 同社の優位性を活かしているものと判断される。
・今後の課題に対しても的確に受け止め、新製品開発、品質向上、人材 の採用と育成など体制強化の準備はほぼ出来上っていると考えられる。

5.アナリストの評価
・同社の特色を活かした事業戦略や今後の課題に対する対応力が優れて おり、今後も高成長、高収益性を継続すると予想する。
・IPO 後の株価の過熱感は薄れてきている。一般的なバリュエーション評 価から見てまだ割高感があるものの、同社が取り組む市場の成長性や 技術力の高さ、継続的な業績拡大の見通しなどを考慮し、再評価される 局面があると当センターでは考えている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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