一六堂(3366 東証一部)

2014/12/05

15 年2 月期上期は既存店売上高の回復により増収増益決算
引き続き、新業態開発及び既存店の立て直しで収益力の改善を目指す

業種:小売業
アナリスト:柴田 郁夫

◆ 漁港での「買参権」活用で他社との差別化
・一六堂(以下、同社)は、高価格帯の和食居酒屋「天地旬鮮 八吉」を 主力業態として都心部を中心に20 業態80 店舗を直営展開している。
・漁港での買参権を活用した独自の鮮魚流通システムと、主要駅近くの 好立地エリアにドミナント展開する店舗戦略に特徴がある。

◆ 15 年2 月期上期の実績
・15/2 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高4,553 百万円(前 年同期比0.8%増)、営業利益158 百万円(同28.7%増)であった。
・低迷していた既存店売上高が前年同期比3.0%増と回復に転じたこと に加え、新規出店(1 店舗)が増収に寄与し、ほぼ期初予想通りの決算 となった。

◆ 15 年2 月期の通期業績予想
・同社は15/2 期について、期初予想を据え置いており、売上高9,583 百 万円(前期比2.9%増)、営業利益472 百万円(同22.4%増)を見込んで いる。同社は既存店売上高が引き続き好調に推移するとみている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、15/2 期上期の実績等を 踏まえ、前回レポート(14 年5 月発行)の業績予想を同社とほぼ同水準 に増額修正した。同社よりも保守的に見ていた既存店売上高の前提を 引き上げたことが理由である。

◆ 中期業績予想
・当センターは、15/2 期業績予想の増額修正を踏まえ、前回レポートの 中期業績予想も増額修正した。17/2 期までの成長率は売上高が年率 3.1%、営業利益が同25.3%と予想している。
・修正後の15/2 期業績予想を起点として全体的な水準を引き上げたが、 16/2 期以降の伸び率に大きな変更はない。16/2 期以降の既存店売上 高は、従来予想と同様に横ばいで推移するものと想定した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。