株式会社キトー(6409 東証一部)
海外売上比率拡大・円安効果で大幅増益

2014/01/07

第 2 四半期アップデート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
宮下修、CFA

1990 年以降のグローバル化戦略の成果で大幅増益達成
当社は、建設現場、工場内・構内作業等で利用される、チェーンブロック、レバーブロック、チェーンホイスト、ワイヤーロープホイスト、クレーン等を製造販売する。1990 年以降、米州(北米、中南米)、中国を始めに世界市場に本格的に進出し、日米中で業界リーダーとなった。2014 年 3月期第 2 四半期累計(上期)では、円安の影響もあり、米州売上高が初めて地域別で日本を上回り首位となった。海外売上の割合も初めて70%を超えた。円安効果、規模拡大による営業レバレッジ効果と相まって、前期比で営業利益は 55.9%増、経常利益は 93.1%増、当期利益は169.9%増となった。当社ビジョン「真のグローバル No.1 のホイストメーカー」を象徴する決算となった。
上期は主要市場で現地通貨では減収基調。下期は拡大傾向見込
上期は、前期比でみると、慎重な設備投資姿勢の日本は売上高でマイナス 12%。昨年堅調だった米州と、景気鈍化からの回復が鈍い中国は現地通貨ベースで売上高は 3%減であった。日系企業を中心とした投資活動によって堅調なアジアは、売上高、数量共に前期比プラス。下期は主要市場で拡大傾向を見込んでおり、増収基調は持続へ。
品揃え拡大・現地生産拡大等により一段のグローバル成長へ
当社は、高品質で比較的小型の製品に強みがある。さらに品揃え強化で幅広い顧客ニーズに対応する戦略を進めている。本年度は、大型ロープホイスト、クレーンビルダーの販路拡大、中国製のロープホイストの中国以外への販売などに取り組んでいる。また、日本以外の生産拠点の拡充についても、米州における一部製品の現地生産化、タイ・韓国での新工場生産が進み、地産地消による生産最適化を進めている。こうした取り組みにより一層のグローバル化が進む見通しである。
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