GCC経営™分析レポート:北沢産業株式会社(東証スタンダード 証券コード:9930)
GCC経営™分析よる時価総額3.4倍のアップサイドの可能性

2023/10/06

ベーシック ・ レポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
宮下修

食品加工機器・ 厨房機器の総合販売会社
 北沢産業株式会社(以下「北沢」)は食品加工機器・厨房機器の総合販売会社と
して、新しい見識と技術を提供し、社会の繁栄に貢献することを経営の理念としている。
1951年の創業以来「食」のパワーによって人を笑顔にし、幸せにするという考えを受け継いでおり、顧客優先の商品提案を行っている。今日における調理を取り巻く環境は、美味しさの追及だけにとどまらず、安心・安全等様々な要素が求められる。北沢はこの変遷する食加工機器のニーズを常に把握し続け、業界内での信頼を得ている。そうした姿勢が「廃油を大幅に削減するフライヤー」の「WAO」の開発につながった。環境に優しい戦略は投資家から今後注目を集めるだろう。

省エネ・省人ニーズ、省資源ニーズに応える北沢の製品の需要は高い
 北沢の売上高はコロナ禍で一時的に沈んだものの、2023年3期は以前の水準へと回復
した。⾧期的見れば安定した収益を計上している。主要取引先には、大手の旅館・ホテ
ル、大手飲食チェーンがある。主力製品である器具洗浄機・高性能カーボンヒーターに加
え、去年リリースした、廃油削減フライヤー「WAO」は省資源ニーズへの対応や油の交換の手間を省くメリットが注目されており、販売力強化が見込まれる。WAOは独自技術『特殊水流ろ過システム』により、⾧期間油が劣化せずにおいしい揚げ物料理が可能な画期的な商品である。業務用厨房機器市場は国内外において緩やかに拡大しており市場規模としては十分である。さらに北沢は飲食店経営者向けに海外製品を取り扱う専門商社としても名が知れており、世界的な市場規模の拡大を背景にした最新の技術を反映したサービスラインナップは追い風となる。SDGs 重視の業界環境で高成⾧が見込まれる。

10年分の成⾧を織り込めば、株主価値は9月29日終値の約3.4倍と推計
 以上のシナリオで株主価値をGCC経営™のフレームワークにより「超過利潤法(「巻末資料2」参照)」で試算した。10年分の成⾧価値を織り込めば、株主価値は263億円、9月
29日終値ベースの時価総額の約3.4倍と推計された。

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