GCC経営™分析レポート:ジャパンベストレスキューシステム株式会社(東証プライム市場 証券コード:2453)
リアル・デジタル空間の生活の困りごとを助け喜ばれる喜びで高成⾧へ
ベーシック ・ レポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ(株)
宮下修・本田泰三
生活トラブル解決で「なくてはならない存在」へ
ジャパンベストレスキューシステム株式会社(「JBR」)は、困っている人がいると
助けずにいられない性格、次から次へと仕事のアイデアが溢れる性格であった創業
者の榊原社⾧の価値観が色濃く反映されている。「困っている人を助ける」ことで
「喜ばれる喜び」による社員の動機付けで、商品サービスの開発、事業提携の推
進、マーケティングによる事業拡大が進み、300万人を超える会員を持つ、生活ト
ラブル解決サービス・保険の活用により生活トラブル解決サービスでNo.1の地位を
築いた。更なる成⾧を目指しM&Aを進め、事業間の最適連携、オペレーション効
率化、情報共有し、「喜びを感じる」体勢のために大規模システム投資を実行し
た。
会員数3倍増を目指しミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を制定
M&A、IT基盤の投資と同時に、高成⾧を目指すうえで、ゆるぎない価値観を作り上げるためにミッション・ビジョン・バリュー(MVV)が再定義された。創業以来のミッション「困っている人を助ける」は全く揺るぎないものとして引き続き重視されることになった。一方で、ビジョン「いつも暮らしに寄り添い、安心できるベストな仕組みやサービスを創る」バリュー「正しくあれ:お客さま、仲間、自分に誠実に/優しくあれ:相手を敬い、おごらず、謙虚に/挑戦者であれ:失敗を恐れず、前に進むことを大切に」が定められた。このバリューにより社員一人一人が「困っている人を助け」て「喜ばれる喜び」による内発的動機による成⾧の加速が期待される。このMVVにしたがって全社員が一丸となって、誰一人残さず「困っている人を助け」「喜ばれる喜び」をスローガンに、商品開発、事業連携をデータ連携により進め、会員数3倍以上、価値創造力の増大を目指す。
見かけの収益性が低下している現状における投資機会の考え方
今後10年で、JBRは規模拡大による信用増大、規模の経済、範囲の経済を生かすM&A、大手企業で内製化している生活サービス部門の取り込み、少子高齢化で生じる新たな事業機会など、ITと金融及びデータベースを生かした社会課題解決型企業へと変貌していくと考えられる。その過程で、データベースを活用したSDGsに貢献する高成⾧、高収益IT企業としての魅力と、金融機能による低資本コストを享受できる企業へと変貌していくと考えられる。そうした前提で、会員数3倍、単価2倍を10年で実現する前提で株主価値は1,047億円と試算された。段階的に評価基準が変化することで、今後2-3年で、1,000億円の株主価
値を反映する可能性は十分あると考える。
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