GCC経営™分析レポート︓イワキ株式会社(東証1部 証券コード:8095)
産業・技術・社会におけるサステナブル戦略と先進的なイノベーションによる変貌

2021/04/28

ベーシックレポート
ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社
宮下修・柏尾陽介

107年の歴史で医薬を中心に事業とバリューチェーンの双方で多角化
イワキ(株)(以下、「イワキ」)は、1914年に医薬卸業として創業後、医薬原料の輸入や製造、医薬製剤に進出。合成・製剤の技術をベースに、ファインケミカル(FC)、医薬、ヘルス・ビューティ・ケア(HBC:機能性食品、化粧品、医薬卸)、食品原料、化学品(表面処理薬品)へと「品揃え」を拡大。ジェネリック外皮用薬剤等の皮膚に関する領域は国内トップクラスの実績。また、5G等で需要拡大が期待されるハイエンドの表面処理薬品でシェアNo.1を持つ。2016年に、価値創造力を強化する「策揃え」により、2025年11月期に売上高1,000億円を目指すビジョン発表。2017年に創業家4代目、岩城慶太郎氏が社長就任後、M&A等により「策揃え」が充実。特に注目は、武田薬品工業(株)からスピンアウトした研究受託(CMC*b)事業の買収と、医薬の開発・製造受託(CDMO*c)事業による、ファインケミカル・医薬における策揃え。2020年11月期の売上高とEBITDAは、創業以来最高の653億円、40億円となった。医薬の設備投資のため19.9%希薄化を伴う資金調達を2020年11月に発表。

産業・技術・社会をテーマにした3つの戦略と先端テクノロジーの買収
2021年1月に新ビジョンが発表。サステナビリティ確立を中心とした①産業軸のプラットフォーマー戦略(CMC・CDMO・創薬インキュベーション・ヘルスケア調達)、②技術軸のニッチトップ戦略(外皮用剤ジェネリック・ハイエンド表面処理薬品でのNo.1)、③社会軸のソーシャルインパクト戦略(化粧品・機能性食品によるシニアアクティブ化)、等により、2030年11月期に売上高1,300億円(2020年11月期比で年平均成長率7.1%)、営業利益率7.2%(2020年11月期比4.1%ポイント改善)の目標の達成が開示。さらに、4月7日開示された、高成長が期待される中分子(ペプチド等)医薬原料の合成で、最先端技術を持ち、 CMC・CDMOに貢献するJITSUBO(株)の連結化が注目される。グループシナジー最適化のため、6月1日に持株会社体制へ移行。社名は「明日+サステナブル」に由来する「アステナホールディングス(株)」へと変更。

株主価値分析によると2倍程度のアップサイドの可能性
JPRでは、希薄化を考慮し、GCCの視点とEBITDA倍率による比較類似会社法により株主価値の分析を行った。GCCの視点では、株主価値は560億円(株価1,379円、今期会社当期利益計画ベースPER28.0倍、4/26終値株価比1.84倍)、比較類似会社法では、468~917億円(株価1,153~2,245円、PER23.4~45.5倍、現状株価比1.54~3.00倍)となった。新中長期ビジョンが株価に反映されれば、2倍程度のアップサイドは十分とあろう。

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