トルコの金融政策(2017年7月)金融政策は据え置き、引き続きインフレ動向を注視

トルコの金融政策(2017年7月)金融政策は据え置き、引き続きインフレ動向を注視

 

【ポイント1】金融政策は据え置き

据え置きは市場の予想通り

 

■トルコ中央銀行(以下、中銀)は27日に金融政策決定会合を開催し、現行の金融政策を維持しました。

■事実上の貸出上限金利として使用する「後期流動性貸出金利」は12.25%、主要な政策金利の翌日物貸出金利、1週間物レポ金利、翌日物借入金利はそれぞれ9.25%、8.00%、7.25%で据え置きました。金融政策の据え置きは、市場予想(ブルームバーグ)通りでした。

 

 

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【ポイント2】引き続き物価上昇を懸念

引き締め的な金融政策が続く

 

■中銀は声明文で、トルコ経済の回復が続いていることを評価しています。中でも内需に改善が見られ、ユーロ圏からの需要の拡大が輸出の増加に寄与しているとし、今後も景気の強さが続くと見ています。

■一方、物価については、食品価格の落ち着きなどがインフレ率の鈍化につながると見ているものの、現在の物価水準の高さに懸念を示しています。このため、物価見通しが大きく改善しない限り、現在の引き締め的な金融政策を維持するとしています。

 

 

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【今後の展開】政策金利は当面据え置き、景気回復とリラの安定が見込まれる

 

■トルコ経済は、主要な輸出先であるユーロ圏の景気拡大などを背景に、回復傾向が続くと見られます。また、景気回復が続くなかで、中銀は物価とトルコリラの安定を図るために金融引き締め姿勢を維持することから、当面政策金利を据え置くと見られます。こうした中銀の利下げに慎重な姿勢や相対的に高い金利水準に加えて、政治情勢が落ち着きをみせていることなどから、リラは現在の安定的な推移が続くと見込まれます。

 

(2017年 7月28日)

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