豪州の金融政策は9会合連続の据え置き(2017年6月)雇用の改善、物価の安定等から豪ドルは底堅い展開へ

豪州の金融政策は9会合連続の据え置き(2017年6月)

 

【ポイント1】政策金利は据え置き

市場予想通り1.50%に決定

 

■豪州準備銀行(RBA)は6月6日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。9会合連続の据え置きです。

■ブルームバーグ社の集計によれば、対象26名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

 

 

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【ポイント2】当面は現状維持の見通し

景気、物価とも緩やかな改善予想

 

■景気については、引き続き緩やかな拡大を予想しています。資源価格が持ち直してきたこともあり、資源セクターの調整がほぼ一巡したためです。

■インフレ率は、RBAの目標レンジの下限である+2%を下回った状態が続いています。しかし、今後、緩やかながら成長率が高まると見られることなどから、RBAは+2%に向かって緩やかに上昇すると予想しています。

■先行きの金融政策についての言及は今回も特にありませんでしたが、労働市場の改善や物価の安定に加え、RBAが懸念していた住宅市場の過熱にも鎮静化の徴候が見られると判断されたことなどから、今後も金融政策は中立が維持される見通しです。

 

 

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【今後の展開】豪州通貨は底堅い展開へ

 

■鉄鉱石価格の軟化等から、最近の豪ドルの対円相場は軟調な展開になっています。金融政策決定会合での金利据え置きの決定は、市場の予想通りだったため、会合直後の豪ドルの対円相場は小動きにとどまりました。

■日豪金融政策の方向性の違い(日銀は緩和姿勢を継続、RBAは中立維持の見通し)、中国でのインフラ投資拡大等による鉄鉱石価格の落ち着き予想、豪州の国際収支改善などにより、今後、豪ドルの対円相場は底堅く推移する見込みです。

 

(2017年 6月 6日)

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