「ホテル稼働率」の上昇が顕著(日本)

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「ホテル稼働率」は、ホテルが実際に販売した客室数を、提供可能な客室数で割って求めます。ホテルの利用率を示し、混雑の度合いを測る指標として用いられます。また、ホテルの収益性を測定するため、実際の宿泊者数を客室の定員総数で割った「定員稼働率」が使用されることもあります。施設の性格や立地などによって異なりますが、通常は日曜日やオフシーズンの稼働率が落ち込みます。

【ポイント1】外国人旅行客の増加がけん引

東京、大阪では稼働率は90%前後とほぼ満室、調査開始来の最高水準

■「ホテル客働率」の上昇が顕著な背景には、外国人旅行客の増加があります。訪日外国人の数は、政府が当初2020年の目標としていた年間2,000万人(前年比+49%)を、今年突破する勢いです。このため、東京、大阪などの大都市、あるいは京都などの有名観光地の「ホテル稼働率」上昇が目立っています。

■8月は、全国のシティホテルの稼働率が85.2%、ビジネスホテルについても80.7%となっており、東京、大阪では90%を超えるもホテルも多く、日曜を除くと事実上の満室状態となっています。全国の宿泊施設の平均でも、8月は70.2%と、2010年の調査開始以来最高となっています。

【ポイント2】客室料金も急上昇

今年度に入り10%超の上昇
■ホテルの稼働率は、80%を超えると客室料金が上昇すると言われますが、需給のひっ迫を受け料金は顕著に上昇しています。日銀の企業向けサービス価格統計でみると、「宿泊サービス」は今年4月以降概ね前年比+10%以上の上昇となっており、種々のサービス価格の中で最大の値上がり率です。

■ホテルの新設には時間がかかり供給が制約される一方、需要が急拡大しているためです。株式市場で、インバウンド関連銘柄としてホテル関連株が物色される所以です。

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【今後の展開】客室料金の上昇傾向は続くが、地域間格差も

■インバウンド需要は今後も伸びる
外国人旅行客は今後も堅調に増えるとみられ、ホテルの客室料金の上昇は今後も続きそうです。上昇の背景には、パッケージ旅行とは異なり個人客がインターネットで直接予約するスタイル(ホテル側から見れば単価が高い)が増加し、単価を上昇させている側面もあるようです。

■大都市、観光地が好調
ただし、地域間格差が大きいことも指摘されます。大都市や有名観光地の宿泊施設が活況を呈する一方、外国人旅行客の訪問が少ない地域では、客数の伸びも客室料金の上昇もさほど目立っていません。地域としていかに外人旅行客を取り込むのかが重要なキーポイントのひとつと言えそうです。

(2015年11月5日)

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