来週の金融市場見通し(2026年2月23日~2026年2月27日)
■来週の見通し
2025年10~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想よりも下振れしたことに加え、1月の全国消費者物価指数(CPI)の上昇率が鈍化し、日銀が早期利上げに動きにくくなるとの見方が出てきています。他方、米国では1月の消費者物価指数(CPI)が減速したことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)による年内2回以上の利下げを見込む動きになっています。米国とイランの関係緊迫化などに注意しつつ、日米の中央銀行高官の発言なども確認しながら方向感を探る動きになりそうです。
◆株価 :荒い値動きか
今週の日本株は、一進一退の動きとなりました。円安進行や高市政権の経済政策への期待から上昇する場面もありましたが、トランプ米大統領がイランへの軍事行動の是非を巡り「今後10日間で明らかになる」と語ったことで、中東情勢の緊迫化懸念が強まり、売りが優勢となる場面もありました。
来週は、中東情勢を受けて荒い値動きとなる可能性があります。米国がイランに対して武力行使をした場合、投資家心理が悪化し、株価を押し下げるとみられます。他方、米国とイランの交渉が進展し、武力行使が見送りとなった場合、株価は上昇することが予想されます。また、米国時間26日に予定されている米半導体大手エヌビディアの決算発表後は、半導体株を中心に値動きが激しくなる可能性があります。
◆長期金利 :上昇しにくい
今週の長期金利は、2025年10~12月期の実質GDP速報値の伸びが市場予想を下回ったことや、1月のCPIの上昇率が鈍化したことを受けて、日銀の3月や4月の会合での利上げが難しくなるとの見方が広がり、一時2.09%まで低下する動きになりました。米国とイランの緊張関係が高まったことも、安全資産とされる国債を買う動き(価格上昇、利回り低下)を強めました。
来週は、高市政権の財政の持続可能性に十分配慮しつつ、戦略的な投資で成長型経済に移行させるという「責任ある積極財政」を目指す姿勢を受け、財政悪化懸念が後退していること、また日銀の早期利上げ観測がやや後退していることから、長期金利は上昇しにくい状況が続きそうです。中東の地政学的リスクが一段と高まった場合には、金利低下圧力が強まる可能性があります。
◆Jリート :方向感を探る
今週のJリート市場は、第二次高市政権が野党の要求に応じる形で野放図な財政拡張政策をとる必要がなくなったことの見方が広がり長期金利が低下する中、上下に振れながらも小幅に上昇ました。今週末の分配金利回りは4.625%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。
来週は、長期金利の動向や第二次高市政権が推し進める政策に関する報道を確認しつつ、方向感を探る展開を想定しています。金融市場は高市政権が掲げる「責任ある積極財政」を注視しており、消費税減税など一段の財政悪化につながる政策が推し進められると長期金利が再び上昇する可能性があり、注視が必要です。一方、値下がりした局面では下値を拾う買いなども期待されることから下値も限定的になると見込んでいます。
◆為替:下落しにくい
今週のドル円は、1月の米CPIの上昇率が市場予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)は利下げ路線を続けるとの見方が広がり、一旦円買い・ドル売りが優勢になりました。ただその後は、イラン情勢の緊迫化が「有事のドル買い」を意識させたことや、1月のCPIの上昇率が鈍化し、日銀が早期利上げに動きにくくなるとの見方などから、上昇する動きになりました。
来週は、日銀の早期利上げ観測がやや後退していること、米国とイランの緊張関係が高まっていること、また米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月分)が「一部で将来的な利上げも排除しない声もあった」など、利下げに慎重なタカ派的な内容だったことから、ドル円は下落しにくい状況が続きそうです。もっとも、為替介入への警戒はドル円の上値を抑える可能性があります。
◆米国株 :中東情勢に注目
今週の米国株は、一進一退の動きとなりました。米国経済の底堅さを示唆する経済指標の発表が好感され上昇する場面もありましたが、中東情勢の緊迫化が嫌気され、売りが優勢となる場面もありました。
来週は、中東情勢が注目されます。米国がイランに対して武力行使をした場合、投資家心理が悪化し、株価を押し下げるとみられます。他方、米国とイランの交渉が進展し、武力行使が見送りとなった場合、株価は上昇することが予想されます。25日のトランプ大統領の予算教書演説や人工知能(AI)に関する動向も相場を動かす材料となりそうです。半導体株は、26日に予定されている半導体大手エヌビディアの決算発表後は、荒い値動きとなる可能性があり警戒が必要です。
■来週の注目点
東京都区部・消費者物価指数(2月)2月27日(金)発表
1月の東京都区部・消費者物価指数(コアCPI、生鮮食品を除く総合)は前年比2.0%上昇と、前月から伸びが鈍化しました。食料品価格の伸び鈍化やガソリン補助金の段階的拡充などが上昇率鈍化の要因となりました。
2月のコアCPIの伸びは鈍化する見通しです。電気・ガス代補助金の実施や食料品価格の伸びの鈍化が継続する見込みです。ただし、為替市場で円安が進行すると、輸入コストの上振れに起因するインフレ圧力が再び強まるリスクがあります。
米消費者信頼感指数(2月)2月25日(水)発表
1月の米国の消費者信頼感指数は、前月差9.7ポイント低下し、2014年以来の低水準となりました。労働市場に対する悲観的な見方が広がったことなどが指数を押し下げました。
2月の消費者信頼感指数は、前月差3.5ポイント程度の上昇が予想されています。株高を受けた高所得者の景況感の回復が、指数を押し上げる可能性があります。
図表、スケジュール入りのレポートはこちら
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会