ドリームベッド<7791> 複数の自社ブランドと海外提携ブランドを展開

2021/07/06

マットレスやベッドフレーム、ソファ、寝装品などのデザイン開発、製造、販売を行う
複数の自社ブランドと海外提携ブランドを展開

業種: その他製品
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ マットレスやベッドフレームが主力商品
ドリームベッド(以下、同社)は、「夢をはぐくむひとりひとりに、快適で美しいくらしを提供します。」を経営理念とし、マットレス、ベッドフレーム、ソファ、寝装品(枕や布団類)などのデザイン開発、製造、販売を行っている。

同社の事業の始まりは、1950年10月に、創業者である渡邊禮市氏が広島市においてアメリカ駐留軍の払い下げ物品のベッドの修理販売を開始したことにある。57年1月に同氏がマットレス類の製造とベッド類の販売を主な目的として広島ベッド商会を設立し、同年7月に製造部門を分離してドリームベッドが設立された。

同社に連結子会社はなく、ホームファニシング(ベッドルームやリビングなどの室内の装備品)事業の単一セグメントである。

同社は、「dream bed(ドリームベッド)」などの自社ブランドと、「Serta(サータ)」などの海外提携ブランドを展開している(図表1)。商品分類は、マットレス、ベッドフレーム、ソファ、寝装品、その他で、主力のマットレスとベッドフレームの合計で売上高の約8割を占めている(図表2)。

同社では、商品開発を担当する専門部署である商品企画部がマットレスやベッドフレームなどの企画・開発を行っている。商品企画部に所属するデザイナーが多数のスケッチ案を出し、その中から選ばれたものを試作品として製作して部署内及び営業社員向けの内見会を実施する。複数の内見会を経て最終的に選ばれた試作品は、毎年5 月と11 月に開催される展示会で 発表し、評価を受けたものを自社工場及び協力工場で製造し、販売してい る。

21/3 期における販売経路別の売上構成比は、「家具販売店向け」が78.8%、「商業施設向け」が9.2%、「ショップ/ショールーム」が7.8%、「ハウスメーカー向け」が2.6%、「その他」が1.7%である。

「家具販売店向け」
全国の家具販売店に対して、マットレスやベッドフレーム、ソファなどの同社商品を卸販売しており、一般消費者は家具販売店を通じて購入するかたちとなる。単なる卸販売にとどまらず、商品コンセプトに応じた売り場のプロデュースなど、販売店に対するきめ細かな支援を行っている。

「商業施設向け」
全国の宿泊施設に対して、マットレスやベッドフレームなどを直接販売している。主要都市やリゾート地で展開する大型ホテルから宿泊特化型の比較的小規模なホテルなど多様な取引先があり、取引先のニーズを実現するために室内インテリアの企画段階から参加して、提案から施工までに関わっている。

「ショップ/ショールーム」
東京都に3 店舗(港区六本木、中央区銀座、新宿区新宿)、大阪府に1 店舗(大阪市中央区)展開する「リーン・ロゼショップ」で、消費者へソファやリビング家具を中心に販売している。また、広島県(広島市西区)、東京都(渋谷区渋谷)、大阪府(大阪市中央区)に開設する同社ショールームにおいて、来店した消費者へマットレスやベッドフレームなどの販売を行っている。

「ハウスメーカー向け」
ハウスメーカーが主催する催事に、同社のマットレスやベッドフレーム、「ligne roset(リーン・ロゼ)」の商品などを展示してもらい、来場した消費者に、ハウスメーカーを通じて販売している。

「その他」
ベッドメーカー向けのOEM 商品の販売、一般消費者向けにウォーターベッドの設置やアフターメンテナンスの提供を行っている。

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