堅調続く中国株式市場(2019年4月) 政策期待から底堅く推移しよう

 

堅調続く中国株式市場(2019年4月) 政策期待から底堅く推移しよう

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【ポイント1】3月の中国株は続伸

■3月の中国株式市場は続伸しました。5日から開催された全国人民代表大会(全人代)で発表された、大規模減税やインフラ投資拡大などの景気対策が好感されました。また、米中貿易協議の進展期待に加え、李克強首相による金融緩和拡大を示唆する発言なども好感されました。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを見送る見通しを示したことで、グローバルなリスクオン(選好)が強まり、新興国への資金流入期待が高まったことも支えとなったとみられます。

【ポイント2】財政政策は見かけより景気支援型

■中国政府は全人代で2019年の財政赤字の目標をGDP比▲2.8%に設定しました。これは、2018年の同▲2.6%から▲0.2%ポイントの拡大にとどまるものの、歳出予算額は2018年の歳出実績額比+6.0%に設定されており、高い伸びとなっています。全人代で承認される財政赤字には特別基金や過去の剰余金などによる歳入も含まれており、これら特殊要因を除くと、2019年の実質上の財政赤字対GDP比率は▲4.3%へ拡大する内容となっています。つまり財政政策は見かけよりも景気支援型といえます。

【今後の展開】政策期待から底堅く推移しよう

■全人代は、景気対策の拡張余地を改めて認識させるものでした。このため株式市場は、一段の景気減速があっても政策期待から底堅く推移するとみられます。引き続き米中貿易協議の帰趨はリスク要因ですが、米中双方とも決着に向けた妥協余地を探っている模様であり、リスクの度合いは低下したと思われます。また、企業業績は下方修正が続いているものの、3カ月移動平均の前月比でみた修正率は2019年1月を底に軽微になってきていることから最悪期を脱したとみられ、今後の回復が期待されます。

(2019年04月09日)

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