2018年のリート市場の振り返り グローバル・リートは下落、Jリートは堅調

 

2018年のリート市場の振り返り グローバル・リートは下落、Jリートは堅調

【ポイント1】グローバル・リートは下落20181228gl1

円ベース騰落率は▲6.7%

■2018年のグローバル・リート市場は、米長期金利がやや上昇したことや世界的に株式相場が調整したことから、下落しました。円ベースの騰落率は▲6.7%となっています(12月26日時点)。

■円相場が主要通貨に対し前年末比で円高となったため、為替効果はマイナスに寄与しました。

【ポイント2】Jリートが堅調

その他の国・地域は下落20181228gl2

■2018年のリート市場の騰落率(円ベース)を国や地域別でみると、日本の好調さが目立っています。

■日本(Jリート)市場は、長期金利が低水準で推移するなか、好調な不動産市況や相対的に高い配当利回りが見直され、+10.1%と堅調でした。

■米国市場は、2月の長期金利上昇で下落した後、持ち直しましたが、年末にかけての株式相場の大幅下落を受けて、 ▲6.4%下落しました。

■アジア・パシフィックの市場は、現地通貨ベースではプラスでしたが、為替効果がマイナスとなったことから、▲3.7%でした。

■欧州市場は株価下落に加えて、イタリアの財政問題や英国の欧州連合(EU)離脱などの政治的なリスクが嫌気され、▲22.1%下落しました。

【今後の展開】米利上げの打ち止め観測から資金流入が期待される

■2019年のリート市場は、世界景気の減速度合と長期金利の動向が焦点となりそうです。米中の景気減速に伴う世界景気の鈍化は小幅なものにとどまり、拡大基調を維持するとみられます。米連邦準備制度理事会(FRB)は2019年も利上げを継続する構えですが、利上げ打ち止めも視野に入っています。長期金利の上昇余地は限られ、安定的な収益が見込まれるリート市場には、資金が流入する展開が期待されます。

(2018年12月28日)

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