今年を振り返るキーワード3『GAFA』とは?

 

今年を振り返るキーワード3『GAFA』とは?

今年、世界のビジネス分野や米国株式市場で『GAFA』や「FANG」といった言葉をよく耳にしました。いずれも米国の情報技術(IT)関連の有名企業群の総称で、同分野で世界を牽引しています。自動運転車など他分野との連携が推進されるなど産業のすそ野が広がる一方、個人データの取り扱いの不透明さが明るみにでるなど、話題の多い1年となりました。そんな『GAFA』についてまとめました。

【ポイント1】『GAFA』とは?

■今年話題となった『GAFA』(ガーファ)とは、検索エンジンなどを提供するグーグル(Google)、iPhoneなどのデジタルデバイスを提供するアップル(Apple)、人と人のつながりを促進する機能であるソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を提供するフェイスブック(Facebook)、世界で最大の電子商取引を運営するアマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の4社の頭文字をつないだ造語です。いずれも米国の情報技術(IT)関連会社で、IT分野で米企業が世界を牽引している象徴と言えます。こうした企業は「プラットフォーマー」と呼ばれます。なお、「FANG」(ファング)は、Facebook、Amazon.com、世界最大の動画配信サービスを提供するネットフリックス(Netfilx)、Googleの頭文字をつないだ呼称です。ITを活用したビジネスをグローバルに展開し、市場を確立したことで注目を集めています。

【ポイント2】米国株式市場で突出した存在

■『GAFA』が話題となるのは、私たちの日常生活で誰もが活用しているモノやサービスであることもさることながら、これらの企業の時価総額の大きさにも起因しています。S&P500種指数の時価総額ランキングを見ると、4銘柄とも上位10銘柄に入っています。

■今年の米国株式市場では、『GAFA』を含むITセクターが上昇のけん引役でしたが、10月以降は業績に対する不透明感などから、これらの株価は大幅な調整が進みました。

 

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【今後の展開】株価は新たな波動を形成するか?

■2018年の『GAFA』の株価は大幅な上昇と下落を経験しました。利益成長に対する期待が低下する一方、個人情報を厳格に扱うよう巨大IT企業への規制を強化する動きが世界的に進むなど、『GAFA』を巡る環境はより厳しいものとなりそうです。

■今後は透明なルールの下で、新しいサービスや技術が生まれてくることになり、必ずしも成長を完全に阻害するものではないと考えられます。『GAFA』に代表される「プラットフォーマー」の役割は薄れることはなく、技術革新の担い手としての重要度は増すと見られます。今後も他分野との連携は続く見通しで、新しい付加価値の創造が株価形成の原動力になると期待されます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2018年12月21日)

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